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2023.07.11 16:31
2015.10.18 00:13
山田修「間違いだらけのビジネス戦略」
甘ったれるな新日本プロレス!サーカス化&世界進出を目指せ!選手を海外貸出すべし
ところがWWEの有料サイト「WWEネットワーク」の会員数は120万人とされ、木谷氏は「一番の脅威だ」と認識して、「3万人では少なすぎる、20万人だったら、そこだけで大会チケットは全部売れるかもしれない」と、ネット視聴に懸けていく戦略を語っている(前掲記事より)。
木谷氏が目指しているところは、「マーケティング4P」的にはPlace(流通チャネル)重視の戦略だが、今回はマーチャンダイジング(商品構成)の観点から提言したい。
私は半世紀以上に亘るプロレスファンだ。世紀を越えて振り返ってみても、現在の新日プロレスの選手たちのレベルは大したものだ。毎試合飽きもせずに楽しんでいる。
ところが、このごろの大会を見ていると、「選手が多すぎる」のだ。3人タッグは当たり前で、4人タッグも珍しくない。全7~9試合の内に3人タッグ以上が4~5試合も組まれている。選手たちは試合で自分の出番を確保するのに汲々としている有様だ。さらに一部の選手は「鈴木軍」というチームを組まされて、別団体NOAHに出向させられている。
日本という狭いマーケットにおいて、新日本プロレスでは71人もの選手が登録している(選手名鑑より)。私の意見では、常時半分以上を海外の団体に貸し出してブッキング料を計上する。一方、日本というホームマーケットでは飢餓感を演出できる。現在は過剰感しかない。
あるいはWWEのように、興業のブランドを複数立ち上げる。プロ野球でいえば、セ・リーグとパ・リーグを創るようなものだ。サーカスのシルク・ドゥ・ソレイユでは常時世界中で複数の公演を行っている。プロレスのビジネス形態もサーカスに似ている。
(文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント)
※ 本連載記事が『間違いだらけのビジネス戦略』(クロスメディア・パブリッシング/山田修)として、11月13日に発売されます。
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