東京ガス エネファーム「父さんの若い頃は」篇
~どんな父親も“究極の末娘”には敵わない
昨年のマイベスト邦画は、是枝裕和監督の『海街diary』だった。鎌倉の古い家で暮らす四姉妹の物語だ。特に“平成の原節子”ともいうべき長女役の綾瀬はるかさんと、腹違いの妹を演じた広瀬すずさんが印象に残る。
成長していく少女ほど、はかないものはない。今という時間にしか映しこめない輝きがスクリーンの広瀬さんにはあった。
そんな娘と深夜の食卓で2人きりになった父親(矢島健一さん)。聞いてみたいこともあるはずなのに、「父さんの若い頃はなあ……」と、かつてモテたという得意の話を口にしてしまう。それでも優しい娘はじっと聞いている。スマホを手放さないところは今どきだけど。
ただ、いつもと違うのは、父親の話の中に新たなエネルギーシステムが出てきたことだ。「へえ?」という感じで、ちょっとだけ見直す娘。でも、“努力の話”に転調した途端、すっと席を立ってしまう。これまたリアルで苦笑いだ。
今や“平成の国民的妹”であり、“究極の末娘”でもある広瀬すずさん。これから、どんな表情を見せてくれるのだろう。
三井住友海上「はじめてのハイウェイ」篇
~初体験はいつだって冷や汗ものだ
クルマの免許を手に入れたのは18歳の時だ。大学近くの自動車学校には同じクラスの学生も通っていた。2浪したという同級生は無免許での運転経験が豊富だったらしく、仮免許取得までが実に早かった。
しかし彼は高速道路での教習中、なんとスピード違反で白バイに捕まってしまう。教官が一瞬居眠りをした際の珍事だった。
免許を取ったばかりの“新米”にとって、特に高速道路は敷居が高い。進入路から本線に加わることも、左右への車線変更も、インターチェンジでの合流も、そのすべてが大冒険である。
ましてや助手席に川口春奈さんのようなカノジョが乗っていたら、いいところを見せたいという思いと運転技術との落差で、冷や汗が止まらないはずだ。運転は習うより慣れろ。いや習ってから慣れろだ。でも、自動車保険は入っておこうね。