年賀状、そのまま可燃ゴミはNG?百均グッズで楽々管理?面倒な保管&処分問題の解消術
最近では、SNSの普及で年賀状を書かない方も多くなりました。しかし、まだまだ年賀状文化がなくなるというわけではありません。新年に届く年賀状を心待ちにしてポストをのぞき込むことが楽しかったり、遠く離れた友人のかわいい子供の写真が、私たちの心を和ませてくれたりします。
さて、過去の年賀状を何十年と持ち続けているご家庭も多いのではないでしょうか?
年賀状は、過去の思い出としての位置づけもありますが、常に見返すモノではありません。
そんな年賀状の保管方法、手放す時期、手放し方についてご紹介していきたいと思います。
年賀状はこうやって保管する
年賀状は紙のまま保管する場合と、データで保管する場合があります。紙で保管するメリットは、すぐに見返すことができることや、保管場所を決めておけば、なくしにくいということがあります。デメリットとしては保管場所が必要になることです。
データで保管する場合のメリットは何より場所を取らないこと。年賀状用のハードディスクなどを決めておけば、多くのデータを一括に保管することができます。また、最近のスキャナには住所読み取り機能がついていることもあるので、次年の年賀状作成の際の宛名印刷などが楽になることもあります。デメリットとしては、コンパクトな分、どこにしまったか忘れてしまいやすいということです。ご自身の保管しやすい方法で保管されることをお勧めします。
・年賀状を紙のまま保管する場合
どこのご家庭でも実施されていることと思いますが、ハガキ用のフォルダにて保管します。100円ショップやホームセンターなどで、ハガキ用のフォルダを手に入れることができます。オススメの商品は、無印良品の「ポリプロピレンフォト・ハガキホルダー」です。一枚ずつ入れることができるのに、とても薄くて省スペースで保管することができます。
ポイントは年ごとにまとめて、背表紙に西暦を書いてファイリングしてください。少ない枚数用から多くの枚数用までさまざまなファイルがあると思いますが、できるだけ一つのファイルにまとめられるように多めの枚数のものを購入されることをお勧めします。
年賀状を年ごとにまとめる理由ですが、最新の情報を常に把握しておくという意味があります。年賀状をやり取りしている相手のなかには、引っ越しをされて住所が変わってしまっていたり、結婚などで名前が変わっていらっしゃる方もいたりと、状況が変わられる方もいらっしゃると思います。複数の年の年賀状が混ざってしまっていると、そのなかから一番新しい状況のものを探すのは至難の業です。
同様の理由から、喪中のハガキなども同時に参照できる場所で保管しておくと、年賀状作成の際にスムーズです。
・年賀状をデータとして保管する場合
年賀状を画像データとして保管するには、パソコンなどに接続したスキャナなどで読み込む方法と、スマホなどで写真を撮る方法があります。相手方の名前や住所が宛名面に載っている場合もありますので、そのような場合は両面を画像にしてペアだとわかるようにしておく必要があります。
大事なことは、スマホで写真を撮ったものを、そのままスマホの中だけに残しておかないことです。スマホはパソコンなどに比べてフォルダ管理機能などが使いにくい面があります。また機種変更などの際にうっかりデータがなくなってしまうこともありますので、パソコンやハードディスクにバックアップしておきましょう。パソコン上で年賀状専用のフォルダを作成しデータを管理しておくことをお勧めします。
年賀状の宛名などを管理してくれるソフトなどもありますので、スマホやパソコンを上手に活用できるといいですね。
年賀状を手放すルールを決める
基本的に3年分を残し、あとは手放すことをお勧めします。年賀状を取っておくことのメリットといえば、自分の交友関係を思い出させてくれたり、来年送る年賀状の宛先を調べたりできることです。大昔の年賀状が出てきて懐かしく見入ってしまうこともいい体験ですが、データでの保管など、今はもっとスッキリと情報を保管できる時代です。新しく送られてきた年賀状と過去の年賀状を見比べながら、手放していきましょう。
3年というのには理由があります。年末に年賀状を作成しようと昨年の年賀状を引っ張り出してきます。昨年やり取りした相手に対して年賀状を作成しますが、受け取った年賀状を見ると、どうも抜けがある場合があります。例えば、喪中のハガキをもらっており、年賀状を送っていない場合などにこのような事が起こります。喪中ハガキも年賀状と同じ場所で管理できていればいいのですが、必ず同じ時期に来る年賀状と違い、喪中のハガキは年間を通して届くものです。このような場合に、漏れてしまうことがないよう、3年分保管できていれば、いつも送る相手を複数年にわたって確認することができます。
データで保管をされていて、住所録などもきちんと管理されている方はこの限りではありません。必要に応じて年賀状を処分してください。
年賀状の処分方法
いざ、紙の年賀状を処分しようとして、そのまま燃えるゴミに出そうとするなんてことはありませんか? 年賀状は個人情報の塊です。特に、自分にとって家族的に関わりのある大事な方々の情報ばかりです。決してそのままゴミに出すことのないようにしてください。
・シュレッダーを活用しよう
最近は家庭用にも小型の電動シュレッダーが出回っています。価格は3000円くらいからで、年賀状を処分する程度なら十分な性能を有しています。自分の宛名の入ったDMなどを処分するのにも役立ちますので、1台持っておいてもいいかもしれません。それでも場所を取るのが嫌だという人は、1000円程度ではさみタイプのシュレッダーをお勧めします。手動なので多少手間がかかりますが、文房具セットと一緒にしまっておけるので特に場所を取られることもありません。
・個人情報保護スタンプを活用しよう
個人情報を隠すためのスタンプを文具店などで購入することができます。どうしても手に入らない場合はマッキーなどで塗りつぶす方法もあります。個人情報を隠したら資源ごみや燃えるゴミなどに出しましょう。
お焚き上げやどんど焼きなどに出す方もいらっしゃいますが、神社によっては年賀状を受け付けていない神社もあるので、それぞれの神社のしきたりに倣うようにしましょう。いずれの場合も、個人情報が流出しないよう、気を付けて処分を行ってください。
書き損じはがきの処理について
書き損じしてしまった年賀状はどうしていますか? 実は、書き損じした年賀状や余ってしまった年賀状は、手数料を支払えば交換できます。
郵便局に持っていき、所定の手数料を支払えば、切手やはがきなどに交換してもらうことができます。詳しくは郵便局のホームページをご覧になり、お問合せいただくといいと思います。
さて、年賀状の保管方法、手放す時期、手放し方についてご紹介してみました。まだまだ年賀状でのやり取りは多く、遠くに住んでいる親戚やご友人など、年に一度の大切なお便りです。これからも年賀状文化を大切に、時代に合わせた整理と保管を実施していきましょう。
(文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO)