綺麗じゃなくても全然イイ!片付けられない人は「自分に合った方法」を知らないだけ!
「片付けようと思っても、すぐにリバウンドしてしまう……」
このようなお悩みは全国共通といえます。日本のみならず先進国では、片付けの悩みが後を絶ちません。また、お隣の中国や韓国でも片付けがブームになりつつある状況です。
片付け後のリバウンドの原因の一つに、「片付けの方法が自分に合っていない」ということがあります。雑誌やブログに掲載された理想的なやり方や、綺麗なだけで面倒くさい収納方法を試しては挫折する、そのうちやっても無駄だと投げ出したくなってしまった。そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そのため、ライフオーガナイザーの片付けでは、利き脳を参考に、片付けの手がかりを見つけ出します。
利き脳とは、利き手利き足があるように、使いやすい脳があるということ。その利き脳により、行動や思考の癖を理解することができます。これは、坂野登京都大学名誉教授の「しぐさ利き脳理論」をベースに日本ライフオーガナイザー協会が応用しまとめた、ライフオーガナイズの手法の一つです。
利き脳は、情報を取り込んで理解するときに使うインプット脳と、情報を言葉や行動に使うときのアウトプット脳を調べ、片付けの特徴を確認して発動します。インプット脳は、片付けでものを探すときや要不要判断をするとき。アウトプット脳は、ものを元に戻すときや片付けの仕組みをつくるときに使います。
まずは、あなたのインプット脳を調べてみましょう。
次にあなたのアウトプット脳を調べてみましょう。
このようにインプット脳とアウトプット脳の組み合わせにより、4つのタイプに分かれます。
同じ利き脳でも仕事や生活環境によって差が出てくるので、なかには図2であげた特徴が当てはまらない場合があります。自分のタイプの特徴が腑に落ちないようなら、他のタイプも参考にしてみてください。
片付けの極意は習慣化
片付けはすぐにできるようになることではありません。トライアル&エラーを繰り返し、自分に合った方法を見つけ出すことも大切です。いずれにせよ自分のことを客観的に見つめ、自分にとって難しくない片付けの方法を選択してください。綺麗だからといって使いやすいとは限りませんから、綺麗に見栄えよく収納するのはその後、片付けの習慣ができてからにしましょう。
また、ご家族がいらっしゃる場合や、会社などでは個人のやり方を押し付けることはできません。一番苦手な人に合わせることや、お互いのやりやすい方法を取り入れるなどの配慮が必要です。まずは自分自身のことをわかるようになると、なぜ相手がうまくできないのかもわかるようになると思います。
私自身、収納方法を紹介する本に掲載されているような収納グッズが揃って美しい収納を目指しましたが、「見えない収納は忘れてしまう」「出し入れのアクションが多いと出しっぱなしにしてしまう」などの失敗がありました。
片付けの極意は習慣化です。自分にとってやりやすい方法を手に入れることが肝! そこに住まう人、生活する人にストレスのない方法を手に入れましょう。
次回からは片付けのステップをご紹介します。利き脳に合わせた選び方やしまい方もお話ししますので、楽しみにお待ちください。
(文=鈴木尚子/SMART STORAGE代表取締役、マスターライフオーガナイザー)