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整理収納コンサルタント・小林朗子「TIDY LIFEな整理収納」

離婚に発展も…夫or妻が「整理整頓できない」ことに我慢できないときの対処マニュアル

文=小林朗子/整理収納コンサルタント
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「Getty Images」より

 社会人になったのを機に独立して、一人暮らしをされる方が多いのではないでしょうか。子供時代は親がいる家庭で暮らし、それが当たり前だと思っているものです。そして一人暮らしをして初めて掃除洗濯、料理などの家事を経験し、これほど時間を費やすということを初めて知り、親のありがたみを身をもって知る方も少なくはないでしょう。

 日々の暮らしのなかで、「整理」は欠かせません。料理をして片付ける、掃除をするにも片付けて掃除をする、洗濯をしたらたたんで収納するという行為が発生します。そして整理は家事だけでなく、暮らしの中で「整える」という行動として常に意識されます。

 整えるという行動の基準は、いつのまにか「習慣」として“マイルール”が身についています。幼い頃の経験を生かしている方もいますね。片付けが得意な方も苦手な方も、親の影響を受けているようです。片付けが苦手な人は「親も片付けが苦手だったのです」「親が片付けできすぎたので、私ができなくなりました」と言い、片付けが得意な人は「親が苦手だったので、反面教師で片付けられるようになりました」などと言います。

 そうした意識を頭の片隅に持ちながら一人暮らしを経験していくなかで、自分の暮らし方を構成しマイルールを持つようになると、同居人との生活で何気ないルールの違いに違和感を覚えてしまうことでしょう。

夫婦喧嘩、恋人とのイライラは「整理」の相違が原因?

 朝起きたところから、洗面所での動作や台所での朝ごはんづくり、ダイニングでの食事などなど、家の中で暮らす行動があるからこそ物があり、それを使ったあとに「戻す」作業をすることで、暮らしは「整理」されていきます。しかし、その「戻す」「戻さない」や「整っている」「整っていない」という価値感の違いが、小さなストレスを感じてしまう要因になりますね。暮らす行動、つまり生活の中にある「整える」の不一致です。

 すでに育ってきた環境が異なり、暮らしてきた過程が異なるのですから、生活の「整える」のマイルールが異なるのも当然ですね。異なることはお互いに、どちらが多く「折れる」ではなく、「ほどよい譲り合い」が必要ですね。

 そのためには、気になることは溜め込まずに、少し軽いタッチで確認し合うのも良いですね。最初はお互いへの思いやりで「仕方ないなぁ」と思うことも、長年一緒にいると「なぜここまで私が、僕がやらなくてはならないのか」と言葉に出せなくなって、少しのズレがのちのち大きなズレを生みかねません。

「家族の物はどんどん捨てるけど、自分の物は捨てない」という方はとても多いです。相手に捨ててほしいと思うのであれば、自分を見直してから、一緒に協力していきましょう。

 まずは「自分はがんばっています」アピールを静かに行います。自分の領域ではなく、共有領域の物の整理をし、少しずつ使わない物が減っていくことを実感していきましょう。自分の気持ちを上げることが大切です。少しずつ自分の領域も進めていきましょう。相手には、絶対にイライラを見せてはいけません。何か整理ができたら褒めましょう。何かうまくいくと、あとはコツをつかめるようになってきます。

 今年は「整える」を、家族に思いやりを持って楽しくできると良いですね。

(文=小林朗子/整理収納コンサルタント)

小林朗子

小林朗子

宅地建物取引士
整理収納アドバイザー1級
整理収納コンサルタント
おふくわけ|coodination|bitokurashi 主催
株式会社喫茶部代表
lool HOUSE 社外取締役
整理収納アドバイザー 小林朗子のブログ

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