2月13日、日本マクドナルドホールディングスは2019年12月期の決算を発表し、あらためてその好調ぶりが明らかになった。その売上高は前期比約3%増の2817億円、営業利益は約12%増の280億円で、全店売上高は創業以来最高となる5490億円だったという。
同社の運営しているハンバーガーチェーンといえば、“マック”という略称でもお馴染みのマクドナルド。リーズナブルな商品を豊富に取り揃える同チェーンにとって、昨年10月の消費増税はむしろプラスだったのか、安くておいしいメニューを求め、多数の人が足を運んだようだ。
しかし、インターネット上の口コミなどを見ると、そのラインナップのなかには“安かろう悪かろう”と言わざるを得ないような商品もあるようだ。そこで今回は、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が「この春、買ってはいけないマックの商品」をテーマに、5つのメニューをセレクトした。
ベーコンレタスバーガー/360円(税込、以下同)
まず1商品目は、当サイトに昨年5月に掲載した「この春、買ってはいけない商品5選」でも紹介した「ベーコンレタスバーガー」。スモークされたベーコンと新鮮なレタス、ビーフ100%のビーフパティを使った王道の一品だ。
一緒に挟まっているチーズとマスタードもマッチしており、間違いのないおいしさなのだが、かなりオーソドックスなバーガーでありながら単品価格は360円と、安価なバーガーが揃うマックのなかでは、決してお手頃とはいえない商品となってしまっている。
これといって際立った特徴がないだけではなく、さほどボリュームも感じられないこのバーガー。歓送迎会が重なり、懐具合が寂しくなりがちな春だからこそ、そのコスパを考えると、あまりおすすめできないメニューだ。
ごはんてりやき/390円
ボリュームがあり、夕飯時にぴったりなメニューを数多く提供している「夜マック」に、満を持して投入された「ごはんバーガー」シリーズ。同シリーズの商品のなかでも、今年2月に発売される前から特に注目されていたのが「ごはんてりやき」だ。
しかしどうやら、このバーガーは期待ハズレに終わってしまった様子。人気メニュー「てりやきマックバーガー」(340円)の中身を、ごはんを使用したバンズで挟んでいるのだが、コクがあって甘じょっぱいソースは、ごはんバンズとの相性が今ひとつだと感じる人が多いようだ。
また、ごはんバンズとテリヤキポークパティのサイズが合っておらず、中身がはみ出てしまっているため、ソースが手について食べにくいという声も上がっている。
シャカシャカポテト 手羽先味(S)/180円
「シャカシャカポテト 手羽先味」は、3月4日から4月上旬までの期間限定で販売されている、シャカシャカポテトの新フレーバー。手羽先の味わいを再現しつつ、ガーリックの風味とペッパーの刺激を効かせたという。
シャカシャカポテトのフレーバーとして、過去に発売された「松茸香るだし」や「てりやきマックバーガー味」には否定的な意見も少なくなかったが、この手羽先味も例に漏れず賛否両論。ファストフードらしいジャンクな味わいとなっており、好き嫌いが分かれてしまっているようだ。
また、ペッパーによってかなりスパイシーな味つけになっているので、そこに面食らってしまった人もいる様子。辛いものが苦手な方や、子どもに食べさせるときなどには気をつけていただきたい。
ビッグブレックファスト(ハッシュポテト含む)/400円
公式サイトでは「フォークとナイフで楽しむビッグなワンプレート」と説明されている「ビッグブレックファスト(ハッシュポテト含む)」。「朝マック」限定の商品で、もちっとしたイングリッシュマフィンとソーセージパティ、ハッシュポテト、スクランブルエッグが一皿に収まっている。
もちろん、一つひとつは確実においしいメニューだし、ボリューム感もある。これを朝に食べれば、摂取したカロリーで1日張り切って過ごせそうだ。とはいえ、パンやパティがプレートにただ載せられているだけなので、見た目はかなり味気なく、食欲をそそられないという方も多いのではないだろうか。
それに加え、栄養のバランスが偏りすぎているという点も指摘しておかなければならないだろう。牛丼チェーン店の朝の時間帯ならば、野菜がついていて栄養バランス良好な定食メニューを300~400円で食べられるなか、わざわざマックのこのメニューをおすすめする理由は見つからないというのが正直なところだ。
倍チキチー(倍チキンチーズバーガー)/300円
先述した「ごはんてりやき」同様に「夜マック」限定である「倍チキチー(倍チキンチーズバーガー)」は、200円の「チキンチーズバーガー」に100円プラスすることで、チキンクリスプパティをもう1枚追加できるというメニューだ。
パティが倍になって確かにボリュームアップしているものの、バンズが増えるわけではないため、コスパ的には微妙だと印象が否めないだろう。また、味の面でも、パティが倍になった分ソースやチーズの風味があまり感じられず、味が薄いという感想を持った人もいるようだ。
手の届きやすい価格の商品を数多く取り揃えているマックは、私たち庶民の味方といっていい存在だが、なかには残念なメニューも混ざり込んでしまっている。ハズレを引かないためにも、この記事を利用していただければ幸いだ。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)