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小薮浩二郎「食品の闇」

ビールに含有の食品添加物が原因で死者続出!動物実験での安全性評価はアテにならず

文=小薮浩二郎/食品メーカー顧問
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(2)このコバルトビール心筋症は、コバルト塩とアルコールが一緒に摂取された場合に発症、つまり添加物と他の成分との併用で発症するのです。添加物の安全性試験は、ネズミなどの実験動物に添加物を混ぜたエサを食べさせて試験しますが、一般に行なわれている動物による安全性試験では添加物の安全性は確保できないということを示しています。

 死者まで出たこの貴重な教訓は無視され、毎年新しい添加物がどんどん許可されています。TPP(環太平洋経済連携協定)が批准されると、加盟国から日本では承認されていない添加物を使用している食品が次々と大量に輸入されます。私は添加物を使用することなく食品をつくる研究を行っていますが、毎年いくつかでもこの世から添加物を減らしていくべきだと思います。

 読者の皆様は毎年新しい添加物が出てくるのを望みますか。ファッションのように新しい添加物の混ぜ込まれた食品を食べてみたいと思いますか。
(文=小薮浩二郎/食品メーカー顧問)

【お知らせ】
拙著『食品添加物用語の基礎知識』(マガジンランド)が出版されました。食品の袋、トレーなどに書いてある添加物について詳しくお知りになりたい方に最適です。

小薮浩二郎/食品メーカー顧問

小薮浩二郎/食品メーカー顧問

1945年、岡山県生まれ。九州大大学院農芸化学専攻(栄養化学講座)修了。製薬会社の研究部門ほか、添加物開発の最前線で添加物研究に従事する。研究歴40年以上で、第一人者。現在は、食品会社の顧問、食品販売会社特別顧問(品質管理)に携わる。著書に「悲しき国産食品」「食品業界は今日も、やりたい放題」「食品選び・おとなの知恵 ちょっと高くても、コッチ!」など。

Twitter:@eQuqANeNct8MdU5

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