1円から数千万円までいろいろな価格帯の商品が出揃う「ヤフオク!」では、目を疑うような珍妙なグッズも散見される。今回は、ノリで買ったら痛い目を見そうなクセの強いアウトドアグッズを5つ紹介しよう(各種情報は調査時点)。
エアーログハウス
幅3×奥行き5×高さ4(m)の超巨大エアーログハウスが登場! 電源を入れれば2~3分で膨らむという画期的なエアーハウスだが、裏を返せば電源を確保できる場所でないと使えない。完全な箱(部屋)になっているわけではなく、床は抜けている状態なので吹き飛ばされないように固定する必要がある。
日よけとしての機能は普通のタープと大差なさそうだし、同じサイズなら手軽に組み立てられるものもたくさんあるだろう、というのが正直な感想だ。色やサイズはオーダーメイドできるようなので、確実な目的がある人に向いている。ただ、受注から届くまでに3~4週間かかる点には注意してほしい。
シュラフ
サイズは75×185(cm)、重量は600gというコンパクトなシュラフ(寝袋)は、オークションらしく入札価格は1円から。パール金属グループ会社の「キャプテンスタッグ」というブランドのもので、各クチコミサイトを見ても高評価が並ぶしっかりした一品だが、あえて中古で買うメリットが見当たらない。
一般的な手で扱うような道具ならまだしも、直接人の肌に触れ、他人の寝汗を吸収してきた代物となると、衛生的に不安を感じてしまうし、キャプテンスタッグの同ラインの寝袋は、送料込みで1000~3000円台で新品が売られている。出品によっては送料がかかることを加味すれば、断然新品を買った方が気分はいいだろう。
輸入濃縮ジュースのドラム缶
満天の星空の下で五右衛門風呂に入ったらさぞ気持ちいいことだろう……そんな思いつきでドラム缶を購入する前に、冷静になってみてほしい。ドラム缶風呂を実現するには、土台となるブロック、ドラム缶の底に敷くためのスノコ、入るときの踏み台など、本体以外にも用意するものがたくさんあるのだ。
ドラム缶風呂に入るという強い意志を持っているなら止めはしないが、なんとなくの気分で購入すると、持て余して置き場所に困る未来が容易に想像できる。ただ、デザインはおしゃれなので、広々としたガレージにインテリア的に置くのはアリかもしれない。
ポータブル女性便器
まず、購入ページに、切り立った頂から立って用を足す女性の写真が使われていることに衝撃を受けた海外製の「女性便器」。確かに、そんな場所で立ちションをしたら解放感は半端ないだろうが、一時的なスリルのために買うべきものなのだろうか。
まず、しゃがんで用を足した場合、拭くための紙を消費することになる。では、女性便器を使い、立って用を足した場合はどうか。紙が必要なことに変わりはないし、その女性便器を洗うための水と、拭くための紙や布まで必要になる。どうしても屋外で用を足さなければならない状況であれば、近くの茂みでしゃがんで済ませた方が資源の節約にもなるのではないだろうか。
とはいえ、持っていれば必要な場面が出てくるかもしれないし、ちゃんと逆流しないように設計されているとのことなので、環境によっては活躍してくれるかもしれない。
インフレータブルボート
数年前からフラミンゴやユニコーンなどの動物の形をしたボートは定番になりつつあるが、いつの間にかこんなに巨大化していたとは……。6人がすっぽり収まる特大サイズのフラミンゴは写真映えすること間違いなしだが、無人島ならまだしも、他のお客さんがいるような海やプールでは迷惑をかけてしまうことも確実だろう。
海外からの発送に2~3週間を要するため、いずれにせよ今シーズンはもう間に合わなさそうだ。楽しみは来シーズンにとっておいて、そのときに改めて最新のフラミンゴをゲットした方が満足できるのではないだろうか。
買ってはいけないアウトドアグッズも、状況が変われば“神グッズ”に変身する可能性もある。いずれにしろ、物珍しさだけでポチるのではなく、メリットとデメリットをよく見極めてから購入してほしい。
(文=清談社)