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2023.05.14 00:29
2017.05.16 00:07
南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」
「沈黙の臓器」肝臓悪化で高脂血症や動脈硬化…超簡単こんにゃく温法や煮出し湯が効く!
過度なアルコール摂取は中性脂肪を増加させます。もともと肝臓細胞の10%くらいには、中性脂肪が貯蔵されているものですが、アルコール摂取が多すぎると、この値が30%を超えてしまうことがあります。その状態は「脂肪肝」といわれ、生活習慣病の典型です。増えすぎた中性脂肪は血液中に混じり、高脂血症(脂質異常症)の原因となり、さらに動脈硬化を引き起こすことになります。そうなると厄介ですので、やはり自制するしかありません。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるように障害があっても自覚症状が現れないため、知らず知らずのうちに悪化したりしないように注意しましょう。
肝臓に良い食べ物といえば、シジミを思い浮かべる方も多いでしょう。シジミには「オルニチン」という成分が含まれており、肝臓の機能を回復させてくれると考えられています。オルニチンが肝臓に取り込まれると「オルニチンサイクル」といわれる機構が働き出し、肝臓にたまっている有毒物質を分解して無毒化するのです。シジミに入っているオルニチンは微量なので、サプリメントで補おうとの考え方がありますが、サプリには安易に頼らないようにしましょう。たとえ有益な物質であったとしても、大量に摂り込むことには賛成できません。体には許容量があり、特定の物質を一時的に多く摂った場合、効果的とはいえないこともあるからです。シジミ汁を積極的に食べるくらいがいいでしょう。
結論として、この時季は思い切って粗食に徹したほうがよさそうです。そうはいっても、必要な栄養素は効率よく摂り込まなければいけません。そんな時、役に立つのが、本連載でもご紹介している「オプティマルフードピラミッド」に則った食事のしかたです。粗食ではあっても、体に必要な栄養素(50種類の必須栄養素と、5000種類の植物栄養素)は、きちんと摂らなければなりません。それが健康を維持するための最低条件だからです。
この時季、くれぐれも食べ過ぎにはご注意ください。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)
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