秋から冬にかけて、気温の変化が大きいこの時期、毎年体調を崩してしまうという人は少なくないはず。
こんな季節の変わり目は肉体的にも、そして精神的にもストレスがかかりがち。だからこそ対処法を知っておく必要があります。
ここでは中医学をベースにした健康習慣術を教えてくれる『「不調」の9割はこれでよくなる!』(今野清志著、三笠書房刊)から体の調子を整えるツボについて紹介していきます。
自律神経の調子をチェックする「承山」のツボ
ツボは不調のない時、押しても痛くはありません。しかし、ツボの中にはたった一つだけ、「押して痛ければ正常」というツボがあるのです。それが「承山」というツボです。
ふくらはぎの中央のライン上で筋肉が「人」の字になるくぼみの中にあり、ここを押して痛むときは「健康」、逆に痛まなければ自律神経が乱れている疑いがあると著者の今野氏は言います。
自律神経が乱れてくると、五感が鈍ってしまいます。このツボを押しても痛みを感じないということは、異変が起きていることの裏返し。承山を定期的に押して、自律神経の働きをチェックすることを、今野氏はすすめています。
疲れやストレスを感じたときは「膻中」「神門」
疲れやすい、ストレスを感じている。そんなときは「心経」のとどこおりを疑ってみるといいかもしれません。
「心経」は、中医学では、心臓や小腸を通る経絡(気や血液が流れる路)とされています。この流れが滞ると体に栄養が届かなくなり、心身に影響が出やすいのだそう。
この「心経」の流れをよくするツボが「膻中」「神門」です。「膻中」は左右の乳首のちょうど中間にあるツボで、ストレスや人間関係でイライラしたときに押すと気持ちをラクになると今野氏。
また、「神門」は手首の太い横ジワを小指側になぞっていったくぼみの中ほどにあるツボで、心経の流れをケアするのに効果的です。
感情の乱れは「内関」と「労宮」で調整しよう
頭がモヤモヤする、うわの空で何事も集中できない。そうしたときは「心包経」という経絡が弱っている可能性があると今野氏。
改善のツボは「内関」と「労宮」です。「内関」は手首の内側の横ジワから指3本分ひじ寄りにあるツボで、いわばエネルギーの関所ともいえます。また、「労宮」は手の指を軽く曲げたい時にいちばんくぼむ場所で、手のひらのほぼ中央にあります。押すと緊張がやわらぎ、モヤモヤしていた気分もスッキリするといいます。
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何かと体調が崩しやすいこの時期、無理をすると心身はさらに疲れていきます。「あまり体や心の調子がよくないな」と思ったら、ツボを押して自分の体の調子を探ってみてください。
毎日を充実させるには、健康であることが何より大切です。本書ではこのほかにも体中の経絡とツボが紹介されているので、ぜひ覚えてみてください。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。