この対応に疑問を感じた石田氏は、「ソニーを動かす人物になりたいと考えていたのに……」という思いを添えて盛田氏へ手紙を送りました。すると、ソニーの社員が盛田氏のメッセージを携えて、石田氏の自宅を訪れたのです。そこには「君はソニーへ来るな。AV機器ではなく通信の世界に身を投じ、自ら会社を興せ」というメッセージが綴られていました。
モノづくりDNAは脈々と受け継がれ、“今”を生きています。自ら会社を興す、大企業で働く、書き手として伝える……といった多くの選択肢がある中で、役割を問わず、“応援する”というシンプルな姿勢が求められています。