2021年9月30日現在、国内にエリア・フランチャイズ店を含む1万6641店舗を展開するコンビニ業界大手のファミリーマート。
今年10月19日から新ブランド「ファミマル」を展開するなど、新たな攻めの姿勢を見せている。コンビニ飯の水準が日々高まっている昨今、ファミマルの登場がコンビニ御三家の競争にどんな影響を及ぼすのか、その動向から目が離せない。
そんなファミマは、ファミマルの前身である「お母さん食堂」時代から惣菜の美味しさに定評があり、リピーターを続出させていた。しかしなかには、「ちょっと残念かも……」と、首をかしげたくなる商品が少なからず存在するのも事実。そこで今回は、今秋“買うのは要注意なファミマ商品”を5つ選出した。ファミマを利用する際に、ぜひ参考にしてほしい。
ネギ油と黒マー油で仕上げた!焼豚炒飯/398円(税込、以下同)
「ネギ油と黒マー油で仕上げた!焼豚炒飯」は、以前からあるファミリーマートの定番商品だが、SNS上では「美味しくない」といった意見がたびたび見受けられる。
実際に食べてみると、ネギ油の香ばしさはしっかりと食欲をそそるうえ、肉厚な焼き豚はがっつりとした満足感を与えてくれる。内容量は程よいボリュームで、綺麗に型取られた丸い盛り付けが町中華を彷彿とさせるのもかわいらしい。
ただ、お米のもちもち感が少々強く、そこが不評の最たる理由ではないだろうか。炒飯といえば、パラパラとしたお米を想像している人が多いはず。そのため、イメージとのギャップがあり、口に合わないという意見が多く出ているのかもしれない。パラパラではなく、もちもちしたチャーハンが好みという方にはおすすめだ。
淡路島藻塩の国産鶏サラダチキン/258円
数年前からダイエット食としてブームになったサラダチキンは、今ではどこのコンビニやスーパーでも見かける身近な存在となっている。ファミマの「淡路島藻塩の国産鶏サラダチキン」もそんな系統の商品なのだが、ネット上では「ぱさぱさ感が強い」という意見が散見される。
実際に食べてみると、公式HPで「淡路島産の藻塩を使用したまろやかな塩味のサラダチキン」と謳われるように、塩気も尖ったものではなく、ふんわりと鶏肉の旨味や甘さを引き立てる塩梅に徹していて、味は好印象。
だが、ネット上で指摘があったように、業界他社のサラダチキンに比べれば確かに少々ぱさぱさに感じる。とはいえ、それは他社製品と比べた場合であり、口から水分がなくなるほどでは決してなく、油分やしっとりさは確かに感じられる。サラダチキンにジューシー感を求めない人であれば、美味しいと感じるのではないだろうか。
かつお節香る! 和風油そば/498円
最近はラーメン好きからも高い評価を得ることもある、お弁当コーナーに陳列されたコンビニラーメン。ファミマでも多くのラーメンが並んでいるが、「かつお節香る! 和風油そば」は、人を選ぶ商品かもしれない。
この商品は、魚介ベースの和風油そばで、麺の上にはたっぷりのかつお節が乗せられており、これでもかというほど魚介の香りを感じることができる。ザク切りの玉ねぎも印象的で、シャキシャキとした食感と瑞々しさで味に飽きが来ないような料理になっている。
しかし残念なことに、そんな玉ねぎの瑞々しさが消えてしまうほどに、この油そばはとにかく味が濃いのである。油の量もとても多く、混ぜてもスープのように油が底に溜まってしまうほどだ。濃いめの油そばが好きという人にはよいかもしれないが、胃もたれしやすい人は要注意だろう。
しっとりふんわりちぎりパン(牛カルビ&マヨ)/138円
コンビニの惣菜パンといえばクオリティーも高く、種類も豊富なイメージを持つ人が多いだろう。ファミマの惣菜パンも、多くはネット上で高い評価を得ているが、「しっとりふんわりちぎりパン(牛カルビ&マヨ)」に関しては厳しい意見も多い。
食べやすい“ちぎりパン”の上に、牛カルビフィリングとマヨネーズがトッピングされた商品なのだが、指摘が集まっているのは、この「牛カルビフィリング」の味だ。まるで牛肉を食べているような肉の旨味と、焼肉屋のようなカルビタレは確かに美味しい。しかし、それぞれの味の主張が強すぎるうえ、配合の香辛料が味の統率をなくしてしまっている印象を受けた。
SNS上で「食べて1時間、珈琲で口をゆすいでも味が消えない」といった意見もあったが、確かに食後、しばらくその味が舌から離れなかった。ちぎりパン部分が非常に美味しいだけに、今後の改良に期待したい。
バターの香り広がる! 海老グラタン/438円
寒い季節に食べたくなるのがグラタンやドリア。トロッとした熱々濃厚のクリームソースは、身体を芯から温めてくれるだろう。なかでも魚介系のものは重たくなりすぎないので人気も高いイメージが強いが、「バターの香り広がる! 海老グラタン」については、“残念”という意見が多く見受けられた。
グラタンの中央には海老が6匹入っており、ぷりぷり感も申し分ない。だが、残念なのは、バターの香りがほとんどしないこと。「バターの香り広がる!」という商品名とのギャップが大きく、この点を残念とするのも理解できる。
とはいえ、グラタン自体のクリーミーさは素晴らしく、魚介の味もしっかりと馴染んでいる。バターの香りに過度に期待しなければ、美味しく食べられる商品だろう。
要注意なファミマ商品を5つ厳選したが、あくまで“要注意”というだけで、今回紹介した商品を美味しく食べられる方も少なくないだろう。今後は、新ブランドの「ファミマル」の登場で万人ウケする商品が増えることを期待し、立ち寄った際は新たな商品をぜひ手に取ってみてほしい。
(文=A4studio)
※情報は2021年11月1日現在のものです。