大東建託は過去最大級の居住満足度調査を行い、「いい部屋ネット街の住みここちランキング2022<全国版>」「いい部屋ネット住みたい街ランキング2022<全国版>」を発表した。
「街の住みここちランキング2022」では、3位の東京都文京区、2位の東京都中央区はともに前年と変わらず、それらを抑えて1位に輝いたのは、同じく前年と同様に愛知県長久手市だった。同市は名古屋市のベッドタウンとして発展し、近年は人口増加が著しい地域だ。
8月24日には、大東建託賃貸未来研究所長・AI DXラボ所長の宗健氏による記者会見が行われた。
愛知県長久手市が2年連続トップに
「街の住みここちランキング2022」の結果は以下の通りだ。
1位 愛知県長久手市
2位 東京都中央区
3位 東京都文京区
4位 福岡県福岡市中央区
5位 大阪府大阪市天王寺区
6位 愛知県名古屋市昭和区
7位 奈良県北葛城郡王寺町
8位 大阪府箕面市
9位 東京都目黒区
10位 東京都武蔵野市
住宅地や商業施設が多く立ち並び、自然も多いベッドタウンの愛知県長久手市が2年連続で1位に輝いた。2位は4年連続で東京都中央区、3位は2年連続で東京都文京区という結果になった。その他、トップ10内では、6位(前年11位)の愛知県名古屋市昭和区、7位(同17位)の奈良県北葛城郡王寺町、10位(同13位)の東京都武蔵野市が、それぞれ前年から順位を上げてトップ10入りした。
1位の長久手市は全国で最も住民の平均年齢が若い街として有名であり、東部丘陵線(リニモ)の沿線にはイオンモールやIKEAなどがあるため、利便性が高い。2位の東京都中央区は臨海部の勝どきや晴海周辺が再開発で大規模マンションが多くあり、交通利便性だけでなく生活利便性も高い地域だ。3位の東京都文京区は大学や中高一貫校が多くある緑豊かな文教地区であり、教育環境が整っていることに加え、静かさや治安の面でも評価が高いエリアである。
長久手市の強みについて、宗氏は以下のように解説した。
「長久手市は大都市近郊で人口が増加しており、大型商業施設もある街で、クルマで生活するにも道路事情も悪くありません。郊外地域での暮らしやすさや、都心部へのアクセスが便利であるというバランスの良さも高評価です。私も行ったことがありますが、愛・地球博記念公園(モリコロパーク)という巨大な公園があり、自然に恵まれています。新住民が多い街ですが、適度な距離感があり、心地よく親しみやすい人間関係が構築されています」
また、長久手市の吉田一平市長はビデオメッセージで以下のコメントを寄せた。
「50年前には人口が1万人しかいなかった長久手市が、これだけ評価をいただいたのは、いくつもの幸運と、先を見据えた先人たちの街の経営手腕のたまものです。これからも引き継いでいくためには、人同士のつながりを大切にしていく必要があります。2022年11月1日からは、愛・地球博記念公園内にスタジオジブリの世界を表現した公園『ジブリパーク』が開園します。ジブリ作品には、人と自然がともに生きる姿や、人と人との温かな触れ合いなどが表現されています。長久手市は、そんなジブリの世界を体感できる街になるよう、街づくりを進めていきます」
ジブリパークの開園で長久手市の人気がさらに上昇するのか。または、東京都の中央区や文京区などがトップの座を奪うのか。今後の動向からも目が離せなさそうだ。