「日本は同調圧力が強い」とよく言われる。周りと違うことがよしとされず、「みんなと同じ」であることに安心を見出す。日本の社会や日本人の気性には、そんな一面がたしかにあるのかもしれない。
「出る杭は打たれる」
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
そんな日本人の気質を疎ましく思いながらも、どうしても多数派になびいてしまう人もいる。世の中の風潮や周りの空気に左右されず、堂々と自分の決めた道を歩きたい人は少なくないのではないか。
同調圧力に弱い人の特徴は?
『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』(大嶋信頼著、祥伝社刊)は、同調圧力を感じやすい人の傾向や、同調圧力を回避する方法について解説していく。本書によると、同調圧力に弱い人の傾向は「周りの人の評価や注目を気にしてしまうと物事をうまくできない」「『したい』より『しなくちゃいけない』と思うことが多い人」「基本的にビビり」など。
これらの傾向をさらに掘り下げると、周りの人に軽蔑されたり、怒られたり、嫌われたりするのが怖いという心理が垣間見える。だから、軽蔑され、怒られ、嫌われることがないとわかれば、これらの人は周りの目を気にせずに生きることができる。あるいは、他者からの軽蔑も怒りも嫌悪も気にならないようになれれば。
他人の感情を想像しすぎない
残念ながら、他人からの軽蔑や嫌悪がなくなることはない。他人の感情をなくすことはできない以上、同調圧力から解放されるにはいかに「他人の感情」に振り回されないようにするかに尽きる。
これは、考え方の転換が必要かもしれない。前述のとおり、同調圧力への弱さの源泉にあるものは「〇〇しないと怒られる(嫌われる)」という心理だ。つまり、こちらからは知る由もない他人の感情を想像して、怒られたり嫌われたりすることを恐れているともいえる。
他人の気持ちを想像できる人は「共感性」にたけているとされる。ただし、その想像が正しいものかどうかなど、実際はわからないのだ。その意味で、共感性にたけている人は「今きっとこう思っているはず」と他人の気持ちを決め込んでいる傲慢さも併せ持っている。他人の気持ちは他人のもの。無理に想像しなくてもいい。相手の気持ちをまず考えてしまうことから卒業すれば、同調圧力が気にならない人に一歩近づくことになる。
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本書では、日本にまちがいなく存在する同調圧力に負けない方法、気にしない方法について教えてくれる。周りの目が気になって生きにくさを感じている人は、必読だ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。