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YouTuberが中傷書き込みの「加害者」を特定 直筆謝罪文と慰謝料の金額を公開

文=佐藤勇馬
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YouTuber、5ちゃんねるへの誹謗中傷書き込み相手を特定「慰謝料280万円 と謝罪文」の画像1
マイラーズTV!お得&ホテルYouTuber Twitterより

 お得情報や高級ホテルの紹介動画を発信しているYouTuberの「マイラーズTV」が、匿名掲示板「5ちゃんねる」で誹謗中傷の書き込みをした人物を特定したと発表。加害者からの直筆の謝罪文と慰謝料の金額を公開した。

 マイラーズは今月24日、自身のTwitterで「私に対して誹謗中傷した人を特定し、謝罪文と慰謝料を貰いましたので公開します。本件は5ちゃんねるへの複数の書込みが対象です。慰謝料は2,819,000円」と発表。「誠意ある謝罪と受け止め、解決としました。解決までに10ヶ月間を要しました」とも綴り、詳細な経緯を報告した。

 マイラーズによると、5ちゃんねるに「Twitterでブロックされた」と主張する人物が「俺様をブロックするとはいい根性してるやないかい」などと書き込み、さらに「憎くて」という言葉を28回も繰り返した上で「憎くて仕方ない」などと記述。他にも強い恐怖を感じさせるような複数の書き込みがあったとし、プロバイダに発信者情報の開示請求をしたという。

 開示請求訴訟の末に「書き込みは違法なものであるとして、私への権利侵害が認められました」とし、加害者の氏名・住所・電話番号が開示された。謝罪を要求すると相手は即座に応じたという。ちなみに、相手が謝罪に応じなかった場合は「損害賠償請求訴訟と刑事告訴を行うことを弁護士に伝えていた」とのことだ。

 マイラーズは「私の投稿によってマイラーズ様の名誉権、人格権を著しく毀損してしまったこと、多大な心傷を与えてしまったことを心からお詫びいたします」などと書かれた加害者からの直筆の謝罪文を公開し、慰謝料約280万円の入金記録のスクリーンショットも掲載している。

法整備は誹謗中傷の「抑止」につながるか

 マイラーズは解決までに10カ月間を要したことで「多くの時間とお金、そしてかなりの精神力が必要」だったとした一方、「ネットの誹謗中傷に対し社会の目はとても厳しくなっています。厳罰化や開示の簡素化などの法整備もされます。開示されたら個人が明らかになり、不法行為の責任追及を受けることになります」と指摘。「そんなリスクを冒して人を誹謗中傷することに何の意味や価値があるのか、私には全く理解できません」と憤りをあらわにしている。

 ネット上の誹謗中傷をめぐっては、その対策として侮辱罪の「厳罰化」を盛り込んだ改正刑法が13日の参院本会議において成立。拘留(30日未満)または科料(1万円未満)だけだった法定刑に「1年以下の懲役もしくは禁錮」「30万円以下の罰金」が追加され、公訴時効も1年から3年に延びた。

 さらに、情報開示請求の手続きが簡素化される「改正プロバイダ責任制限法」が10月から施行される予定だ。

 そうした法整備が進められる状況に加え、今回のような加害者の特定に成功した実例が広く拡散されることが抑止力につながることを期待したい。

佐藤勇馬/フリーライター

佐藤勇馬/フリーライター

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

Twitter:@rollingcradle

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