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ジャガー横田一家、長男の受験経て固まった絆…10校目で合格、憶測や誹謗中傷も

文=道明寺美清/ライター
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ジャガー横田一家、長男の受験経て固まった絆
木下一家(左からジャガー横田氏、木下博勝氏、大維志くん)

 医師の木下博勝氏とプロレスラー・ジャガー横田夫妻の長男でJJこと大維志くんが4月、地方の私立高校に入学した。合格を勝ち取った私立高校の入試は、なんと10回目の挑戦であり、それ以前に受験した9校については残念ながら不合格だった。合格までの過程を随時SNSで公表し、それを受けてネットニュースでも取り上げられるなど、連日、話題となっていた。その一方、ネット上には誹謗中傷とも取れるコメントもあり、JJ自身も見守る木下夫妻も心中は複雑なものだったに違いない。

 高校では親元を離れ寮生活を送るJJだが、ゴールデンウィークには自宅に戻り、久々の親子水入らずの日々を過ごした。高校受験を家族で乗り越え、新たなスタートを切った木下ファミリーに、現在の気持ちを聞いた。

 木下ファミリーがJJの受験の経過をSNSにアップすることに対して、“受験エンタメ”と揶揄するメディアもあった。また、ユーチューバーのなかにも、JJの受験について取り上げ「母親が『これ以上のレベルの高校でないと医者になれない』といって受験する高校を制限しているのでは」といった憶測を述べる者もいた。周囲の過剰すぎる反応を、どう感じていたのだろう。

木下氏「マスコミに騒がれることで、息子の気持ちが折れないか心配ではありました。しかし、息子自身がマスコミの報道に対して火に油を注ぐような発言をしているところもありますので、仕方ない面もあると感じていました」

ジャガー氏「絶対、この子に合う学校があると信じていました。入学試験に落ちるということは縁がないと思っていました」

JJ「毎回そうですが、これまでを振り返ってみると、第一志望に行くことが一見、良いように見えますが、最終的に行き着いた結果が一番、自分にとって良かったということがほとんどでした。だから、高校受験に関してもそうだと考えていました。なので、その結果に大きく落ち込むこともありませんでした」

木下氏「自己採点を塾の先生がしてくださって、実際にできていても不合格という結果があり、息子も『試験はできた。だけどマスコミにいろいろ報道されているから、私立は合格できないと思う』と諦めているときもあり、辛そうなときもありました」

 JJが合格を諦めかけている様子が垣間見え、父として心配した時もあったようだが、当のJJは覚えていないと言う。

JJ「都合が悪いことはすぐに忘れちゃうんですよ」

 父や母を気遣っての言葉なのかもしないが、そう言って笑い合う姿からは、親子の信頼の深さがうかがえる。

親の想い

JJ「当初予定していた学校の受験がすべて終わった時点で、僕自身は『もう次はない』と思っていましたが、ダディがいろいろ調べてくれて『まだ、挑戦できる学校がある!頑張ろう!』と背中を押してくれました。ですが、それまでが連敗続きでしたし、受験日までの日数もあまりなく、浪人も覚悟し“ダメもと”で受けました。最後、10校目で1勝できてよかったと思っています」

木下氏「息子も学力、能力には自信がありました。受験までに受けた模試の偏差値を見ても、塾の先生が自己採点をした結果でも、『合格だろう』と思っていた高校を次々に不合格になってしまい、途中、父としても気持ちが揺らぎました。普段、強気な息子ですが、実は本番に弱いんじゃないか、などと考えることもありました。しかし、父として息子の将来を応援するしかないという気持ちでした」

 また、一部マスコミが憶測するような、両親からの押し付けなども一切なかったという。

ジャガー氏「息子が、やりたいことで成功してほしいという気持ちがあります。私と主人は違う道を歩いてきましたが、私は私のプロレスという世界で1番をとったし、主人は勉強という道で頑張ってきました。私は、学校を出ていないので、勉強のことはアドバイスすることはできませんので、勉強については主人に聞いて、決めるのは息子です」

木下氏「日本の医学部に行って医者になる道も一つだとは思いますが、息子は国内の大学に進学しないと宣言しています」

JJ「アメリカの大学に行きたい。計算、物理が好きなので情報工学を学んで、アメリカで起業したいと思っています。英語を公用語として、いろいろな国の人が集まるアメリカは、日本と比べてマーケットの大きさが違うので世界に挑戦したい」

 実は、2歳からインターナショナルスクールに通っていたJJは、日本語よりも英語の習得のほうが早かった。YouTubeでも公表しているが、JJが小学生の頃、木下氏がJJを叱ると決まってJJが黙り込み、木下氏はなぜ息子が何も言わないのかと子育てに悩んだ。しかし、実は、当時のJJは、日本語を十分に理解できず、何を言われているか理解できなかったため、言い返すことができなかったという。

JJ「英語が母国語という感じなので、アメリカのほうが自分に合っていると思います。これまでも、学校の勉強以外のことも勉強しています。中学校の時には、将来経営者になるためのセミナーに行ったり、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの本を読んだり、興味があることはどんどん勉強しています」

15歳の旅立ち

 高校入学と同時に寮生活となったJJは現在、15歳。母親であるジャガー氏は自身の15歳の時に重ねているという。

ジャガー氏「私もプロレスの世界へ入るため、15歳で親元を離れたので、私の親もこういう気持ちだったのかなと思うとともに、感謝を感じています。そして息子については、子供は巣立つものだと冷静に考えてます。寂しくないと言ったら嘘になりますが、それよりも親として応援する気持ちが強くあります。今回のGWのように、私たちの元に帰ってきたときに息子がホッとできる場所であるように、私も主人もしっかりしなくてはと思います」

 JJにとっても、寮生活を体験し、これまでを振り返って、あらためて両親に対して感じることがあるのではないだろうか。

JJ「SNSの誹謗中傷も含めて、これまでの経験から、僕は大人への不信感が大きく、人を疑ってしまう傾向があります。ですが、両親に対して不信はなく、今回の受験でも変わらず応援してくれたことに感謝しています。僕は、親のことは大事にするものだと思っているので、これまでもそうですが、これからも両親を大事にしていきたいと思っています」

 その言葉通り、思春期に差し掛かったJJだが、両親と一緒にSNSを行い、食事や買い物も一緒に出かける。SNSで誹謗中傷をモノともせず、真っ直ぐに成長している。GWが明け、本格的な高校生活が始まった。

ジャガー氏「これから、経験を積んでどう変わっていくか、見守りたいと思います」

木下氏「息子が寮へ戻ると、我が家にとって新しい生活が本格的に始まりますので、私たちは夫婦2人、お互いを気遣っていこうと話しています」

 JJの受験期間は木下ファミリーにとって大きな困難を伴ったが、親子の絆はあらためて強く結ばれることになった。

(文=道明寺美清/ライター)

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