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紆余曲折が予想される、商品先物取引との一体化=「総合取引所構想」

東証大証の“追いつめられ”統合で幕を開ける、取引所大再編

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「IT技術と金融が合体し、世界の金融市場の在り方は180度転換した」「ITと金融が融合したことで、日本の投資家は海外のどこにでも投資できるし、アメリカ、欧州、どこの投資家であっても、世界中のどこにでも投資ができる。上場会社も何も、東証や大証だけに上場する必要はなく、世界中、どこにでも上場できる」と東証の斉藤惇社長は指摘する。実際、上海やシンガポール、韓国の証券取引所の興隆は目を見張るものがある。東証と大証の統合は、追い詰められたが上に合意した時代の要請と言っていい。

 だが、「日本取引所グループ」の再編は、入り口にすぎない。さらに金融商品のみならず、商品先物取引などを一体化する「総合取引所」構想が俎上に上っている。

 しかし、商品取引を所管する農林水産省、経済産業省の思惑も絡み、統合対象である東京工業品取引所の動きは鈍いままである。はたして「総合取引所」はいつ実現するのか? 紆余曲折が予想される。
(文=森岡英樹/金融ジャーナリスト)

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