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「橋下市長は認めるが、維新の会議員には敵対心しかない」

大阪市職員「橋下市長は認めるが、維新の会議員には敵対心のみ」

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A メディアは「橋下市長vs.市職員」というわかりやすい対立を演出していますが、それは一側面でしかありません。確かに11年12月の就任当初こそ、そうした空気は強かったが、1年近く経てばそれなりに橋下市長に愛着も湧いてきますし、改革を通じて、「やっぱり市役所も変わらなければ」という問題意識が職員たちの中に芽生えてきています。ここで改革が中途半端に終わってしまうのは、気持ちが悪い気もします……。

C 一方で、職員の間では「厳しい先生が去ってくれるかもしれない」というような安堵感も漂い、非常に微妙な感じですね。

ーー橋下市長は、自身が国政転出への足がかりとしてつくったとみられる政党「大阪維新の会」の代表でもあります。大阪市議会与党でもある「維新の会」については、職員のみなさんはどのように見ていますか?

B あまり良い印象は持てません。同会議員は職員に対し、とにかく態度が横柄。電話一本で書類や資料を「持ってこい」とよく職員に言いつけますが、詳細な資料を揃えて持っていくと「これじゃわからん! 市民目線に立って、わかりやすいものにしろ!」と怒鳴る。あらためて要点のみまとめた資料を持っていくと、今度は「詳細がわからん」と怒鳴り、職員に当たり散らします。

C 職員からの不満の声を聞き、さすがに橋下市長もまずいと思ったのか、「議員の振る舞いについては申し訳ない」と、2月に謝罪しています。しかし、かえって議員たちは権限をちらつかせて、職員を威圧するようになりました。好き嫌いはあるにしろ、橋下市長の腕力は認めるが、維新の会議員に対しては敵対心しか抱けません。ほとんどの職員が同じ気持ちだと思います。

給与制度の改変で、月収10万円減の職員も!?

ーー推し進められた市政改革では、橋下市長は市職員の高すぎる給与問題にも切り込みました。例えば、市バス運転手の平均年収(約739万円)が在阪の民間バス大手5社の平均(約544万円)に比べ高いとして、2月、市長は将来的に約4割減額する方針を打ち出し話題となりました。

A 市バス運転手の件については、まだ最終結論が出ていませんが、少なくともわれわれ市役所勤務職員の給与体系は、大幅に変わりました。特に50代以上の職員は、かなり給与が減ったはずです。個人差が大きいので、一概には言えませんが、月額で3〜5万円ほど下がったという話は結構聞きます。多い人では10万円下がったという人もいるけど……。

B でもそれは、改革前は無駄な残業して残業代を稼いでいた人が、悪行ができなくなっただけという気もします。そういう意味では、給与改革は一定の成果を挙げていると思いますよ。40代以下は、課長代理職以上でなければ、もともと高い給与ではなかったこともあり、そんなに大きな影響はなかったようですね。20代のCさんはどう?

C 確かにほとんど変わっていませんが、給与体系や制度など、入職時の契約とは異なる労働条件を強いられるのは、やはり許せません。

B 市バスの話でも、「公務員は恵まれすぎ!」ということでバッシングを浴びましたが、不況などの影響もあり、そもそも民間のほうが安すぎる。その水準に市側が合わせてしまっては、民間の給与が上がる可能性がなくなるばかりか、下がる一方になるきっかけを与えてしまいかねません。

ーー給与制度改革と並行して、成果主義も導入されましたね。

B その成果主義というのもクセモノです。

A 職員がみな、「成果そのものをつくろう」という方向に走ってしまい、仕事をしているように見せかけているだけで、その実は何もしていない。そんな事態がまかり通っています。

ーー具体的にはどういうことでしょうか?

BusinessJournal編集部

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