マイナス金利、景気が崖から突き落とされるように悪化の危険も…窮地のアベノミクス
文=真壁昭夫/信州大学経済学部教授
日本の経済政策は、長期的な視点で経済基盤の強化につながるイノベーションを誘発することに軸足を置かなければならない。イノベーションは企業経営者の成功への執着=アニマルスピリットに依存する。政府がすべきことは、経営者がアニマルスピリットを発揮できる環境を整えることだ。
政府はある程度の痛みを甘受してでも、構造改革の推進に進むべきだ。それこそが政府の本来の役割である。そして、金融政策は構造改革に伴う痛みを和らげられるように、一定の期待を支える黒子の役割に徹したほうがよい。
(文=真壁昭夫/信州大学経済学部教授)