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結局第三極とはなんだったのか? も解説!

池上彰の選挙特番を楽しむだけの日本人 選挙報道の功罪とは?

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 この一連の報道の中において、テレビ東京系の開票速報番組『TXN衆院選SP「池上彰の総選挙ライブ」』で、MCを務めた池上彰氏の質問が話題になった。

 池上氏は、選挙や政治の素人のように振る舞いつつ、最も政治家の本音を引き出した質問を行ったと言われた。例えば、未来の党に「負けそうな候補者の駆け込み寺」という表現をしてみたり、あるいは勝った自民党に対しても「自民が勝ったんじゃなくて民主が負けただけ」と言い放つなど、ネット住民を中心に「歯に衣着せぬ発言がいい」「タブーに切り込みすぎ」と大いに評判となった。

 本来は、このような質問をしてこそジャーナリズムであり、池上氏は、普段の国民の政治に対する「暗黙の了解」をすべて言葉にして質問し、政治家本人に回答させたという点では非常に高い評価があり、また、この日の選挙特番の中では最も評判となったのだ。

 だが、本当にそれだけでいいのだろうか? 本来ならば、誰が落ちた/受かったという結果や彼らの弁を見ることなどは、今後の政治にはそれほど関係ないこと。重要なのは、こうした投票結果が出たことに対して、その選挙に対する講評がしっかりされるべきことだろう。

 選挙の結果には、しっかりと政策などを吟味した投票結果、または、過去3年の民主党政権に対する評価などが如実に表れていたはずである。その内容の分析はまったく行われることなく、選挙後に当事者のインタビューをするだけ。見る側も結果を見て満足するだけで終わっているというのは、民主主義とは国会議員を選ぶだけでしかないというような考え方を持っていることになるのではないか、と感じられる。そして、そのような報道姿勢が、ワイドショー内閣のような状態を生み出し、各党は政策の運営よりも人気取りに集中してしまう。これが、日本の安定した政治、安定した発展を妨げることにつながっているとさえ言えよう。

 本来であれば、選挙直後の政治報道は、国会議員や党の代表個人の意見や感想ではなく、政党や候補が掲げた政策をしっかりと挙げて議論することが重要で、このようなお祭り報道を行っていることそのものに大きな違和感を感じる。というわけで、池上氏は、単純な勝ち負けだけでなく、政策に関する質問や公約に関する質問などを行った点は評価できるが、その政策に関する質問から、今後日本がどのようになるのか、それを見据えた報道につながらなかったのは残念である。

●あらためて選挙結果と今後の政策を考える

 それでは、今回の投票結果を考えると、どのようになるのであろうか? 私なりに解説を加えてみよう。

 まずは投票率を見てみたい。

 前回の09年8月30日の第45回衆議院議員総選挙(「政権交代選挙」)が空前の高投票率であった。投票率は約72%。それに対して今回は史上最悪の59%であった(端数四捨五入)。この差は13%である。この13%の投票行動が、実は今回の選挙結果に大きく影響したといえるのではないか。

BusinessJournal編集部

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