政府は14日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言について、39県で解除した。同時に政府は基本的対処方針を改定。日頃からソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保、マスク着用、手洗いなどを行う「新しい生活様式」の定着を呼びかけた。そのため、緊急事態宣言が解除された地域でも外出時にはマスクを着用する人の姿が目立ち、人々の間に「新しい生活様式」が定着しつつある様子がうかがえる。
そんななか、19日放送のテレビ番組『とくダネ!』(フジテレビ系)内で紹介されたある動画が、ちょっとした物議を醸しているようだ。公園内を犬を散歩させながら通行していた男性が、マスクをしていない人に怒鳴りながら近寄り叱責をしている様子を収めた動画で、怒られている本人が撮影したものだ。番組内では“恐怖感じたため撮影した”動画だと説明されたが、男性は強い口調で撮影者に詰め寄る一方、マスクの紐が切れたため着用していなかったという撮影者はその男性を正面からカメラに収めていたことから、インターネット上では次のようにさまざまな意見が出ている。
「マスクしてない人にマスクしないで近寄るなと怒鳴りながら近寄ろうとしてくる人はどうしてなの」
「罵声はダメ」
「マスクをしてない人に怒鳴り散らしてる男の人 ノーリードでわんちゃんの散歩だし、
こんなに大声上げて」
「ノーリードの犬の散歩は、いいのか」
「自粛あってからより神経質になってるとこはあるけど…この場合はー どうだろう」
「カメラ回してたらそりゃ怒鳴る」
「罵声浴びせるのはどうかと思うけど マスクしてない人には 近寄って欲しくない」
「マスクをしないで近づかないで…と言う方の気持ちも分かる…w 高齢者であればリスクは高いですからね」
「怒ってる人の言ってる事わかるけどね。みんなが言えない事言ってるだけな気がする。
言い方の問題かな」
また、この映像については、出演していたコメンテーターらは特にコメントをしなかったこともあり、
「そういう人は必ずいるでしょ。ごくごく一部なのに。こんなのいちいち取り上げる必要ない」
「とくダネのこれなに?テレビでやること?」
といった声もみられる。産業医は語る。
「安倍晋三首相は緊急事態宣言発出を発表した4月7日の会見で、“3密”回避を順守すれば『今までどおり外に出て散歩やジョギングすることは、なんら問題はない』と語っていました。ただ、一部の公園では園内でジョギングをする人々にマスク着用を呼びかけているところもあり、各人が感染防止の観点で可能な限り配慮した行動を取ることが求められています。
また、他人から不意にカメラを向けられると不快な感情を抱くのは、人として自然な反応なので、カメラで撮影するという行為自体がトラブルを生む場合もあるということは、意識したほうがよいでしょう。外出自粛が続きDV(家庭内暴力)の増加も懸念されていますが、ストレスをためてしまうと普段とは違う行動に出てしまうケースもあるので、折に触れて改めて自分の心の状態を見つめ直すことも大切です」
(文=編集部)