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午堂登紀雄「Drivin’ Your Life」

国の政策や補助金に「乗っかって」確実に得する方法…各省庁のHPをチェックするだけ

文=午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役
国の政策や補助金に「乗っかって」確実に得する方法…各省庁のHPをチェックするだけの画像1首相官邸 HP」より

 私が意識しているのは、「安倍晋三首相が今、何を考えているか」を知ろうとすることです。民主党時代は官僚政治といわれていましたが、今の日本を動かしているのは紛れもなく安倍首相と彼が率いる自民党だからです。

 これは個人的な印象にすぎませんが、安倍首相は近年の歴代首相のなかでも群を抜く強力なリーダーシップを持っており、外交面では着実な成果を上げていますし、国内政策も同様に彼の意向によって国家全体が動いています。

 ここにきて金融政策は滞っていますが、株式市場も不動産市場も「国策相場」であり、近年ほど日銀の金融政策決定会合が注目されている時代は珍しいともいえるでしょう。

 そんな自民党政権の政策を批判する評論家は少なくありませんが、日本に住んでいる限り、いくら批判したところで私たちの生活は政治の影響を色濃く受けます。つまり、私たち個人の幸せを考えると、文句を言うよりも、そこに乗って利用できるものは利用するほうが賢明ではないでしょうか。

 政府が打ち出す「政策」「制度」は、基本的に国民や企業をある方向へ誘導しようとする行為です。

 たとえば、配偶者控除の廃止が議論されているのは、女性にも働いてもらいたいという政府の思惑。ならば、自分たち家族の働き方を見直してみましょう。

 個人型DC(確定拠出型年金)の拡充が行われているのは、「政府はもう国民の老後を支えられないから、自分で面倒をみてね。いろいろ優遇するからさ」というメッセージ。ならば、制度を活用して自分の年金をつくっておきましょう。

 それだけでなく、経済的な利得を得るきっかけにもなります。
 
 たとえば民泊の法規制が整備されつつありますが、これは私たちにインバウンド消費を活性化させるため民泊ビジネスに参入しろということです。そして、そこにうまく乗れれば、一般個人でも利益を得られるチャンスが増えるでしょう。かりにお金がなくて不動産を買うことができなくても、オーナーやマンション管理組合の許可があれば、賃貸物件を転貸することで、誰でもこのビジネスをスタートできます。

誰でも確実にもらえる制度

 あるいは、補助金や助成金、減税といった、いわゆるバラマキが行われます。たとえばエネファームや蓄電池などのエコ機器の導入にはポイントを発行していますし、電気自動車用の充電設備工事は最大で3分の2の助成金が出ます。これらも、「こうした機器・設備を積極的に導入しろ」という政府の誘導です。

午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役

午堂登紀雄/米国公認会計士、エデュビジョン代表取締役

 1971年、岡山県瀬戸内市牛窓町生まれ。岡山県立岡山城東高等学校(第1期生)、中央大学経済学部国際経済学科卒。米国公認会計士。
 東京都内の会計事務所、コンビニエンスストアのミニストップ本部を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして勤務。
 2006年、不動産仲介を手掛ける株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。2008年、ビジネスパーソンを対象に、「話す」声をつくるためのボイストレーニングスクール「ビジヴォ」を秋葉原に開校。2015年に株式会社エデュビジョンとして法人化。不動産コンサルティングや教育関連事業などを手掛けつつ、個人投資家、ビジネス書作家、講演家としても活動している。

Twitter:@tokiogodo

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