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「鉄の女」小池百合子の度肝を抜く「素顔」…絶体絶命の大博打に勝ち続けた天才政治家

文=田村建雄/ジャーナリスト
「鉄の女」小池百合子の度肝を抜く「素顔」…絶体絶命の大博打に勝ち続けた天才政治家の画像1小池百合子東京都知事(AP/アフロ)

 11月30日、2020年東京五輪・パラリンピックの3競技会場の見直しを議論した4者トップ会談で、森喜朗・大会組織委員会会長と激しい応酬を繰り広げ、またもや話題を呼んだ小池百合子・東京都知事。知事当選から4カ月たった今も、テレビや新聞、週刊誌などでは、小池氏の話題がない日は皆無といっていい。最近の地方首長では、橋下徹氏が大阪府知事、大阪市長に就任した時と酷似している。この小池氏の人気とパワーの源泉は、いったいどこにあるのか。

 筆者は小池氏が初めて日本新党から国政に出馬した時以来、継続的に取材している。かれこれ20数年間、小池氏の手法を間近で見てきたわけだ。それを通じて、小池氏には人を引きつける極めつけの要素が3つあると感じる。それが他の政治家より群を抜いていたからこそ、今日の小池人気につながっている。
 
 では、その極めつけの3つの要素とは何か。

(1)ジャーナリスティックな視点

 小池氏は1980年代から90年代、世界中から注目されたリビアのカダフィ大佐、PLOのアラファト議長のコーディネートや、通訳をしたりしていた。さらにテレビ東京系列の経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト』のメインキャスターを長く務めており、その経験が生きている。
 
 小池氏が初めて政治家になった直後、筆者が「女性セブン」(小学館)で小池氏のコラムを担当した。そのとき、小池氏は、その時々のテーマをキャスターらしく口頭で語り、筆者がそれを書き留めた。それを最後にチェック、ブラッシュアップして完成だ。その時、小池氏はキャスターをしていただけに、順々に口頭で語っていくだけで、それが1本のコラムとしてほぼ完成していくのには舌をまいた。

 だから今回都知事になってからも、築地市場の豊洲移転にしても、東京五輪の施設コスト問題でも、記者の目で要点をえぐりだしているという点が印象的だ。つまりは弱者、庶民からの目線、都民ファースト。なかなか知事報酬の半減などできないものだが、それをやってのけるところが、都民受けするのだ。

(2)度胸がある

 
 参院議員から衆院議員に鞍替えした93年当時の選挙区は旧兵庫2区。その選挙区には当時飛ぶ鳥を落とす勢いの「オタカさん」こと土井たかこ社会党委員長がいた。そこに新人の小池さんが殴り込んだ。当時は中選挙区制度で一選挙区複数当選者がいたとはいえ、他の候補もベテラン、中堅と強豪ぞろい。

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