渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」

北朝鮮のミサイル開発、ロシアが支援で金儲け…石油製品輸出も倍増


 グローバリズムによって、いわゆるOEM(相手先ブランド名製造)が進んだ。たとえば、テレビ、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は日本など技術力のある先進国が部品やキーパーツをつくり、それを賃金の安い新興国が輸入して組み立てるという生産体制が普及した。

 北朝鮮ミサイルに使用されている部品の多くは、ロシア経由で入っている。もっといえば、ウクライナだ。兵器製造がさかんなウクライナには多くの専用工場があり、それらを仕切っているのもロシアン・マフィアである。ロシアがウクライナの工場で生産した部品を北朝鮮に売り、北朝鮮はその部品を使ってミサイルを組み立てる。そして、発射実験を繰り返して性能を世界に見せつけ、海外に売るという構図だ。

 つまり、一連の北朝鮮問題の水面下では、北朝鮮とロシアが裏で手を組み、マフィアが大きな役割を担っているわけだ。
(文=渡邉哲也/経済評論家)

渡邉哲也/経済評論家

作家・経済評論家。1969年生まれ。
日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務し独立。複数の企業を経営、内外の政治経済のリサーチや分析に定評があり、政策立案の支援、雑誌の企画監修、テレビ出演等幅広く活動しベストセラー多数、専門は国際経済から金融、経済安全保障まで多岐にわたり、100作以上の著作を刊行している。

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