人気声優の横山智佐、衆院選で応援演説の真意

「アニメや漫画の表現の自由は守るべき」

――もうひとつ、うかがいます。アニメや漫画の表現には自由があってしかるべきだと考えますが、どう思われますか。

木村　表現の自由は守るべきです。日本のアニメや漫画の文化は世界で高く評価されています、成長産業のコンテンツとして世界に発信し、成長戦略の糧とすべきです。

――横山さんは声優として活躍されていますが、今の木村氏の声をどう思われますか。

横山　アニメの現場にいて、「抑圧されている」という実感はありません。ただし、テレビのアニメでは、ロボットを描く場合に5本指でなければならないルールがあるようです。「ドラえもん」は別ですが。

　一方、モラルは守られるべきだと思います。下品すぎるアニメはどうかと思いますが、おかしな規制や独自のルールがあることもあります。その線引きは難しいですが、表現が窮屈になってしまっては困ります。

木村　私たちは、横山さんをフィーチャーする場として、秋葉原で「表現の自由を語るイベント」などを行いました。大きな反響があり、その関心の高さにあらためて驚きました。横山さんの存在は非常に心強いです。選挙期間中にも日本維新の会の政策を吸収されていましたし、これらのイベントでも「政策が伝わった」と感じました。

――私もアニメやゲーム業界について勉強していますが、声優が特定の政党や政治家を応援する前例はないように思います。どのように決断されましたか。

横山　ただの友情です。「これをきっかけに政治を学び、政界に入ろう」という野心はありません。とにかくタイミングが合い、珈琲家のマスターを介して「木村さんを応援しよう」と決意した。決めた以上は、誠心誠意応援します。木村さんのような友人がいたこともうれしいですし、なにより人生が豊かになります。世間では、よく言う人も悪く言う人もいますが、それは気にしていません。

木村　今の話を聞いたら、松井一郎代表は喜びますよ。「人の選挙を一生懸命応援する」というのが、維新スピリッツですから。

――木村氏は、日本維新の会の比例東京ブロックの1位です。選挙戦も、あとわずか。ズバリ、手応えのほどをお願いします。

木村　東京比例ブロックは35万票獲得が当選圏内です。私たちがどれだけ積み上げられるか。それは自分たちとの戦いであり、今は8合目、9合目まで来たと思います。

横山　「日本維新の会が身を切る改革を行い、教育無償化を実現する」。残された時間を有効に使い、これを訴えていきたいと思います。
（構成＝長井雄一朗／ライター）