永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

働き方改革データ異常、連日批判する野党議員の秘書や官僚が連日徹夜で命の危険?

参議院予算委員会での安倍晋三首相(写真:日刊現代/アフロ)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 大手メディアが行う世論調査にはいくつかありますが、NHKの電話による「政治意識月例調査」は、内閣支持率のバロメーターとして非常に重視されています【※1】。

 この調査の結果に、各政党は一喜一憂とまではいいませんが、気にかけていることは事実です。2月に発表された調査では、「希望の党の支持率が0.4%」という結果が出ました。永田町の中には「まだ、そんなに支持率があったの?」と思った人もいるのではないかと思います。今の希望の党は、そのくらい存在感がありません。

 そればかりではなく、希望の党の国会議員たちにはオーラがないのです。まぁ、実際はあるのに隠している議員もいるように思えますが。

 総選挙が行われた昨年10月には、希望の党の支持率は4.8%もありました。民進党が1.6%でしたから、当時は希望の党に移籍した候補者は人気があったわけです。

 しかし、その後は小池百合子代表(当時)の「排除」発言への批判などもあって、支持率は落ちていきます。11月は3.2%、12月は1.4%、1月は1.0%と減り続け、2月は0.4%です。いったい、3月はどうなるのでしょうか。

 ちなみに同調査では、自民党が38.7%、立憲民主党が8.3%、民進党が1.4%となっています。衆議院議員が2人しかいない自由党ですら0.6%で、希望の党を上回っていました。希望の党には51人の衆議院議員が所属していますが、支持率と所属議員数は関係ないということでしょう。また、自由党は小沢一郎議員が代表なので存在感があるのでしょうか。

“排除”がトラウマになっている立憲民主党

 最近、秘書同士で「野党ってさ……」と言うとき、立憲民主党を意味することが多いです。衆議院の議員数は、立憲民主党が55人、希望の党が51人なので、そう大差はありません。しかし、「第1党」とそれ以外の野党では国会運営における役割が大きく違います。

 本会議の議事運営は議院運営委員会で決まりますが、そのほかの委員会は理事会で決まります。そのときに重要な役割を担うのが、理事職の議員たちです。なかでも「筆頭」の理事が運営方針を左右します。「与党筆頭」や「野党筆頭」と表現され、すんなり決まらない場合は「筆頭間協議」で決められます。

 そのため、現在は自民党の筆頭理事を務める衆議院議員と、立憲民主党の筆頭理事を務める衆議院議員がキーパーソンになります。希望の党がいくら立憲民主党に近い所属議員数を持っていたとしても、意見が通るわけではありません。

 これまでの国会運営では、筆頭理事はほかの会派に配慮しながら運営するので、よほどのことがない限り、野党は団結して与党と協議することができました。しかし、残念ながら、現在はそうはなっていません。

 なぜなら、立憲民主党と希望の党との間の“恨み”の溝が、恐ろしいほど深いからです。立憲民主党の議員たちは、前原誠司代表(当時)の民進党と小池代表(当時)の希望の党から“排除”されたことが深い傷となり、今もかなり根に持っています。

 もはや“排除”がトラウマになり、「耳にするたびに寒気がする」と言っている議員や落選した元候補者も多いです。さながら「排除PTSD」のようです。

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