北朝鮮拉致「救う会」集会、安倍首相に罵声…家族会も安倍政権より米国政府に訴えの動き

“保守政治家”アピールの材料に

 安倍首相の拉致問題への姿勢に対して、疑念を抱く人物は増えている。北朝鮮に弟の薫さんを拉致され、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)の元事務局長だった蓮池透さんは批判の急先鋒だ。

 蓮池さんは、新聞や雑誌で安倍政権に対して手厳しい指摘を続けている。蓮池さんが安倍政権を批判するようになった頃、蓮池さんは裏切り者と罵られることも少なくなかった。しかし、家族会も日本政府よりアメリカ政府に拉致問題の解決を訴えるようになった。こうした変化は、自民党内でも静かに進行している。

「常々、安倍さんが拉致被害者を奪還すると意気込むのは、信念とか政治理念なんかじゃありません。“右寄り”をアピールするための材料です。拉致を口にしていれば、保守政治家のように振る舞えます。それによって、支持を固めてきた。拉致問題を自分の力で解決できないと周囲に悟られてしまえば、その求心力が低下するのは当然でしょう」(自民党党員)

 まだ、北朝鮮情勢は油断できない。混迷する北朝鮮問題において、安倍首相に拉致を解決する起死回生の一手は残されているだろうか。
(文=小川裕夫/フリーランスライター)

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