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浜田和幸「日本人のサバイバルのために」

アマゾン、出品企業に値下げ強制の実態…GAFA、巨額利益あげる日本で見合う税金納めず

文=浜田和幸/国際政治経済学者

利益の実態は闇の中

 互いに競合する部分もないわけではないが、GAFAはそれぞれの強みを活かし、大躍進を遂げているわけだ。残念ながら、今の日本企業のなかにはGAFAに匹敵するスケール感は見られない。

 しかし、日本企業が彼らの軍門に完全に下ったわけではない。たとえば、アマゾンにしても、日本のネット販売の物流代行会社であるイー・ロジットと提携することで日本市場でのサービス向上を確実なものにしている。日本の得意とする「おもてなし」や「もったいない」の発想はGAFAにとっても世界市場を開拓する上で欠かせないとの認識が生まれていることは間違いなく、日本企業の出番も当然あるだろう。

 では、本題に入るが、自民党がこれら「超国家企業」4社からヒアリングを実施したのは、なぜなのか。

 実は、GAFAはインターネット検索や通信販売の分野で急成長を遂げ、データの囲い込みを加速させているのだが、彼らの勝利の方程式の根幹をなしている個人情報の取り扱いや取引ルールに関しては、利用者や商品出店企業(ショップ)からさまざまな懸念や問題が指摘されるようになったからである。

 なかでも今、問題視されているのが「アマゾン・ポイント」にほかならない。本年5月以降、全商品に1%以上のポイントを提供することが発表されたばかりである。問題は、このポイント還元の原資はアマゾンが負担するのではなく、ショップに負担させるという点だ。ショップからすれば、ポイントを提供しても、利用者がそのポイントで自社の商品を買ってくれる保証はないわけで、アマゾンの利用者囲い込み戦略のために実質的な値下げを強制されるに等しい。その意味では、「アマゾンによる中小出店企業泣かせ」と言われても仕方がないだろう。

 さらに大きく問題視されているのは「GAFAは莫大な利益を計上していながら、それに見合った税金を納めていない」という指摘である。2018年10月~12月期決算の最終利益は4社合計で388億ドルに達する。しかし、国内に支店や工場など恒久的施設がなければ、課税されない。ネットを通じて日本の消費者に商品を売り、大きな利益を上げていながら、原則として法人税を支払うことがない。これでは楽天やヤフーなど日本企業との公正な競争が阻害されることになる。

浜田和幸/国際政治経済学者

浜田和幸/国際政治経済学者

国際政治経済学者。前参議院議員、元総務大臣・外務大臣政務官。2020東京オリンピック招致委員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士

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