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片田珠美「精神科女医のたわごと」

小室圭さん、司法試験に不合格でも余裕の理由…「元皇族の夫」として優遇か

文=片田珠美/精神科医
小室圭さん、司法試験に不合格でも余裕の理由…「元皇族の夫」として優遇かの画像1
宮内庁のHPより

 秋篠宮家の長女、眞子さんの夫である小室圭さんは、7月26日と27日の両日、3度目のニューヨーク州司法試験を受けた。その際、試験会場から出てきたときの姿をYouTuberに撮影されている。投稿された動画では、笑みを浮かべているようにも見え、余裕があるような印象を受けた。

 過去のデータを振り返ると、7月の試験における再受験者の合格率は非常に低いことがわかる。昨年のデータでは、再受験者の合格率はわずか18%だったそうなので、不合格になる確率のほうが圧倒的に高い。今度不合格になったら、現在の勤務先であるローウェンスタイン・サンドラー法律事務所を解雇されるのではないか、それなのにこんなに余裕があるのは一体なぜなのかと不思議でたまらなかった。その理由について「週刊文春 」(2022年8月18日・25日号/文藝春秋)が報じている。

「文春」によれば、「小室さんは弁護士になることが前提で事務所に雇われているわけではない」という。だから、「事務所としても、圭さんはロークラーク(法務助手)のままでも構わない」というスタンスのようだ。

 さらに、この事務所のロークラークの給与が高いことが、小室さん自身の「ロークラークのままでも構わない」という認識を後押ししている可能性も考えられる。米労働局のデータでは、ニューヨーク州のパラリーガルやアシスタントの平均給与額は年約854万円だが、小室さんの事務所のロークラークの給与額の平均は、ニューヨーク勤務だと年約1605万円らしい。これは、弁護士の初任給である年収約2000万円強に比べると少ないとはいえ、月額約133万円にもなる。だから、小室夫妻が現在住んでいるマンションの家賃、約47万円を引いても、約86万円が手元に残る計算になる(「文春」より)。とすれば、もともと物価が高いうえに、現在超インフレに見舞われているニューヨークでも何とか暮らしていけるのかもしれない。

不合格でもクビにならないから必死さが足りない?

 小室夫妻がロークラークの収入でも生活することができ、2人ともそれに満足しているのなら、他人が口をはさむことではないだろう。以前、小室さんのロークラークとしての年収は600万円程度と報じられたとき、それでは家賃を払うだけで精一杯のはずで、それ以外の生活費をどうしているのだろうかと心配した。もしかしたら眞子さんの持参金や皇室からの“ロイヤルサポート”でまかなっているのではないかと疑いもした。しかも、「自由を手に入れるためには自立が必要」というのが私のモットーなので、経済的に自立できていないのにニューヨークで自由を満喫しようとするのは筋違いではないかとも思ったものだ。

 しかし、今回の報道で、ロークラークの給与でも何とか生活できそうだとわかり、少し見方が変わった。とはいえ、疑問が完全になくなったわけではない。引っかかるのは、「圭さんはロークラークのままでも構わない」という事務所のスタンスである。

 普通に考えると、法律事務所は、司法試験に合格して弁護士になることを前提に雇うのではないか。だから、何度も司法試験に落ちるような人は解雇されるのではないかと思うが、必ずしもそうではないようだ。

 しかも、勤務先での小室さんの業務は資料まとめ、コピーや郵便物の受け取り、夜のお弁当手配などと報じられている。この手の業務で年収1600万円もくれる法律事務所は、少なくとも日本にはないだろう。アメリカの平均年収は世界一高く、日本の1.7倍以上の水準であることを考慮に入れても、小室さんの事務所のロークラークの年収はかなり高いように思われる。

 これだけ好待遇だったら、この事務所で働きたいという希望者は多いはずだ。当然、司法試験に何度も落ちているような人は解雇されても不思議ではない。にもかかわらず、事務所が「圭さんはロークラークのままでも構わない」というスタンスなのは一体なぜなのか。もしかしたら、日本の皇室の元一員である眞子さんの夫を雇い続けることによって、有形無形のメリットがあるのではないかと勘ぐりたくなる。

 もっとも、たとえ何らかのメリットがあっても、表に出ることはなく、うやむやになりそうだ。

 それは仕方がないとしても、不合格でも解雇されないという状況では、小室さんが司法試験の勉強に必死になれないのではないかと危惧せずにはいられない。今年4月に2度目の司法試験の不合格が判明した後、一見したところ危機感も切迫感も感じられないことを指摘したが、それは試験直前まで続いていたようだ。3度目の試験の前日、自宅マンションと同じ区画にあるカフェを眞子さんと2人で訪れ、一緒にお茶をする余裕を見せている(「文春」より)。

 本当に余裕があるなあと感心する。まあ、また落ちても、クビになることもなく、何とか生活していけるのであれば、それほど必死になって勉強する必要はないのかもしれない。だが、たとえ不合格でもクビにはならないという傍から見れば恵まれた状況が災いして、また不合格になる可能性も否定できない。

 もちろん、私は小室さんが3度目の司法試験に合格することを心から願っているが、「2度あることは3度ある」ということわざもあるので、心配だ。もっとも、たとえ私が危惧する結果になっても、小室さんは“Let it be”とつぶやきながら、「次がありますから」と前向きに進んでいくのではないだろうか。

(文=片田珠美/精神科医)

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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