そんな中、このイスラム国が現在、Facebookを利用して敵対する国家の軍人へのテロを計画しているという新たなニュースが飛び込んできた。
「イスラム国が戦闘員の募集や活動の宣伝のために、インターネット上の交流サイト(SNS)を巧みに利用していたことは各メディアで報道されていますが、ツイッター社が彼らのアカウントを停止するなど、対策も取られてきました。ところがここ最近、そうしたツールを利用し、今度はテロの標的を選定しているようなのです。特に問題視されているのが、Facebookです」(米国情報関係者)
日本でも広く普及しているFacebook。そこに“テロの脅威”が潜んでいるとは、どういうことなのか。
「Facebookで『陸軍』『軍人』『部隊名』など、軍と関係のある単語で検索し、利用している軍人を絞り出します。その中から投稿した写真の位置情報や記事に書かれた内容から、その軍人の自宅を特定していくのです。彼らは基地近傍の限られた場所に居住している場合がほとんどなので、ネット上の断片情報から自宅を割り出すことは比較的容易です。そもそも欧米では、潜在的なイスラム国支援者が相当数存在しますから、協力者も当然多くいます。極端な例でいうと、自宅の窓から風景を撮影した写真をもとに住所が割り出されることもあるのです」(同)
つまり、軍に所属する個人を特定し、個々を標的として絞っていく。さらにイスラム国が恐ろしいのは、軍人たちが公開した家族の写真、特に子供の写真を収集しているという。
「これまで判明したイスラム国のテロ計画とは、戦地に派遣された軍人の家族、特に子どもを誘拐するというものでした。イスラム国は奴隷制の復活を公言したばかりですし、もし、この計画が実行されたら、ただでさえ死の恐怖と直面し、精神状態が不安定になる軍人たちの士気は地に落ちるでしょう。もしくは逆に、激高した軍人たちが報復としてテロ組織と関係のない現地住民に危害を加える……ということも起こるかもしれません」(同)
●日本の自衛官の家族もテロの標的に?
現在のところ、イスラム国にとって日本は眼中にないようにも思える。今後、日本でもテロの脅威はあるのだろうか。