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100万円で投資信託を購入した場合、購入時にまず(1)の販売手数料が差し引かれると96万8,500円になる。さらに、(2)の信託報酬が1年につき1.7325%ずつ信託財産から差し引かれていくと考えよう。仮に1円の運用益も発生しないとすると、10年後にはなんと約81万円まで目減りしてしまうことになる。
投資信託が1年につき2%ずつの利益を得たとしても、信託財産は100万円にはまだ満たないという元本割れの状態となってしまうのだ。2.1%で運用できて、やっととんとん。3%で運用ができると、信託財産は10年後に109万円となる。
一方、積極的な運用を行うアクティブ投信に対して、インデックス投信がある。これは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指標に連動するかたちで運用が行われている。日経平均株価に連動する商品の場合、コンピュータによって、TOPIXに採用されている225銘柄が自動売買されるだけのため、ファンドマネージャーの裁量は無関係だ。
そのため販売手数料や信託報酬も、アクティブ投信に比べて半分以下に設定されていることが多い。なかにはノーロード投信といって、販売手数料がかからないケースもあるが、その分信託報酬が高く設定されていることもあり、注意が必要だ。
投資信託は、長期運用がいわば常識となっているが、長期になればなるほど目減りをしていく。よって購入時には、必ず手数料を確認することを怠ってはならない。最近の傾向としては、投資信託という金融商品で人任せに運用するのではなく、投資家自らが個別株式を選んで運用するという時代になりつつあるのかもしれない。
(文=横川由理/フィナンシャルプランナー)
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