として有名。(「SMBC日興証券HP」より)
その背景にはまず、銀行や郵便局の窓販における販促キャンペーンの影響がある。さらに長期間の低金利に加えて、老後への不安などから人々がリスクの高い投資へとお金をシフトしつつある。株式と比べて少額から購入できる投資信託は、敷居が低い。株式ほど銘柄を選別する必要性も小さく、商品自体がすでに分散投資されている点や、プロが運用しているという点も、安心感を呼んでいるのだろう。
しかし、気をつけることは、プロが運用するからといって、必ずしも好成績を上げられるわけではないということ。それどころか、多少の利益が出ただけでは、常にマイナス運用になってしまうことをご存じだろうか?
というのも、投資信託には手数料が設定され、信託財産から日々差し引かれているからだ。投資信託の儲けを阻害している原因は、手数料の高さにあるといえる。販売する人や運用している人もただ働きではない。投資信託の手数料で利益を得るというビジネスモデルになっているのだ。
手数料には、主に以下の3種類があり、それぞれ支払う時期が異なっている。
(1)販売手数料
購入時に販売会社に支払う費用。
(2)信託報酬
投資信託を保有している間、日々信託財産から差し引かれる費用。
(3)信託財産留保額
投資信託を換金する際に差し引かれる解約手数料で、信託財産に残すもの。運営会社などの手数料ではない。投資信託によっては、この費用がかからない場合もある。
これらの手数料の仕組みを押さえておかないと、「気がつくと損をしてしまっていた……」なんてことになりかねない。今回は(1)(2)について、知っておくべきカラクリを解説しよう。
(1)販売手数料
積極的に運用するアクティブ投信や外国株(アメリカ、オーストラリア、ブラジルなど)に投資を行うものは、申込金額の3.15%と高めに設定されているのが一般的である。100万円の投資信託を購入した瞬間、販売手数料が差し引かれて、信託財産は96万8,500円になってしまうわけだ(100万円×<1ー3.15%>)。
(2)信託報酬
(1)同様に、アクティブ投信や外国株に投資を行う投資信託に設定されている。例えば、あるアジア株の信託報酬は1.7325%。日本株式へのものであっても、1.6065%くらいかかることも多い。