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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

リボ払い&オートチャージ「貧乏」が危ない…急増する「見えない出費」の罠

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
リボ払い&オートチャージ「貧乏」が危ない…急増する「見えない出費」の罠の画像1「Thinkstock」より

 春からの花見に歓送迎会、大型連休とイベント続きの時期からホッと一息、「あとは夏のボーナスまで、じっと緊縮財政モードで行こう」という人は少なくないのではないか。

 とても、「プレミアムフライデーに気前よく消費」とはいけそうにない。しかし、こんな時期だからこそ、注意したいものがある。それが「見えないお金」たちだ。

 見えないお金とは、キャッシュレス、つまり現金を見ないでやり取りされる支払いのことを指す。これは、意外と多い。口座引き落とし、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネーなどが挙げられる。スマートフォン(スマホ)のアプリを通じた支払いも可能になってきているので、今後はますます現金を見ない取引が増えるだろう。

 さらに、フィンテックによる金融サービスが拡大し、個人間送金アプリも増加中だ。飲み会の割り勘代金がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて請求され、クレジットカードやプリペイドカードなどで支払う。受け取った代金も財布の現金とは別枠になり、これまた見えないお金のまま管理されることになる。

 筆者は、このようなアプリで代金の請求をされたことはまだないが、ITリテラシーが同じレベルでの飲み会でないと、割り勘するにも難しい時代がやってきそうだ。

手数料15%…カードのリボ払いは回避が賢明

 お金が見えないということは、いくら払っているかの意識が希薄になるということだ。財布に1000円しかなければ2000円の物は買えないが、クレジットカードやデビットカードがあれば買えてしまう。そして、決済元の口座からは財布の中身を上回る2000円が消えていくわけだ。

 お金の専門家が口をそろえて「NO」と言うリボ払いはもっと問題で、いくら使っても毎月の引き落としが一定額のまま続く。引き落としは、カードを使い続ける間はずっと続く可能性すらある。最近では、「リボは悪質だ」と言われ続けたせいか、初期設定がこっそりリボ払いになっているカードもある。

 ポイント還元率などのサービスにひかれて新たに契約したカードが手元に届いたら、支払いの形式を確かめたほうがいい。もしリボ払いになっていたら、カード会社に問い合わせて通常の回数払いに変更してもらう手続きが必要だ。

 なんとも面倒だが、そのままでは年率15%もの手数料を取られるはめになる。これほど手数料を払ってもらえるなら、たとえポイントを5倍にするサービスを行っても、カード会社は痛くもかゆくもないだろう。企業は自分たちが損する仕組みはつくらないのだ。

 分割でカード払いにしたいのであれば、手数料がかからない2回までがおすすめだ。「2回では支払額が多すぎて無理」という場合は、素直にお金が貯まるまで待つか、手数料を払う痛みを感じつつ3回までにしよう。

 回数が増えれば増えるほど、手数料は上がる。某大手カードのサイトによると、3回払いで12%、5回で13.25%、10回で14.25%(実質年率)。繰り返すが、リボ払いは15%(それ以上の場合もある)。見えないお金の落とし穴は、こんなところにもある。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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