◆風邪をひいたらとき、すぐに薬に頼っていませんか?
「頭が痛い」「ちょっと風邪っぽいな」というときに病院には行かずに、とりあえずドラッグストアなどにある市販の風邪薬や鎮痛剤を飲んで様子をみるという人は少なくないでしょう。
しかし、もし、市販薬を服用して、新たな症状が出たり、より症状が重篤化した場合は副作用の可能性があります。
2015年4月8日、消費者庁は過去5年間で市販薬の副作用で死に至ったケースが15件、後遺症がのこったケースが15件あり、それらを含めた副作用が疑われる症例報告が1225件に及んだことを発表。「副作用の初期症状」を知り、「症状に気付いたらすぐに医師、薬剤師に相談しましょう」と注意を喚起しています。
『クスリに殺されない47の心得』(近藤誠著/アスコム刊)では、市販薬も含め、どんな薬でも、飲んだあと下記の症状が出たらすぐに病院に行くべきだと言っています。
・高熱とともに湿疹が出る
・目の充血/目やに(眼分泌物)/まぶたの腫れ/目が開けづらい
・くちびるのただれ
・陰部のただれ/排尿排便時の痛み
・のどの痛み
・皮膚の広い範囲が赤くなる
これらの症状は急激に悪化する恐れがあり、最悪の場合、命に関わることがあるといいます。消費者庁が発表したように、市販薬で死亡してしまうケースもあります。まずは、なんとなく飲んでいる薬に“どんな副作用があるのか”“副作用の初期症状はどういうものなのか”を調べてみることが大切です。
◆薬に頼らずしつこい頭痛を治す方法があるって!?
また、前述した本書では、薬の9割に病気を完全に治す力はなく、症状をしばらくうやむやにするだけだと述べられています。
たとえば、頭が痛いからといって、そのたびに頭痛薬に頼ることを繰り返していると、脳は痛みに敏感になり、より頻繁に強く痛むようになってしまうそうです。
では、それを防ぐためにはどうすればいいのでしょうか? 本書ではこの3つを続けることを勧めています。
(1)早起きする
(2)深呼吸を心がける
(3)運動する
つまり、生活習慣を正すことが頭痛の改善につながるといいます。ただ、かつて経験したことのない激しい痛みやひどい吐き気、めまい、意識障害などの症状が出ている場合は深刻な病気からくる頭痛の恐れもあるので、すぐに病院に行きましょう。
気軽に買えることから、ついつい頼ってしまう市販薬。しかし、なるべく薬に頼りたくないというのが本音であるはず。もし、薬がやめるのが不安な場合は、本書の「上手な薬の減らし方」を参考にしてみてもいいでしょう。
(新刊JP編集部)
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※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。