–そういう行動に照れてしまう人も多いかもしれません。
木村 照れてしまうのは「自分をよく見られたい」「こういうふうに見られたい」という意識の表れで、自意識過剰な状態だからです。照れてしまうのも、結局は主語が「俺」「私」だからです。
また、最初から「かっこよく見られたい」「できる人間に見られたい」という意識で始めてしまうと、仮にうまくいったとしても、そこから先は落ちていく一方です。特に、仕事の場面で「俺はすごい」を強調しすぎると、「それだけ言うなら、このくらいはできて当然だろう」と相手の要求やハードルが自然と高くなってしまいます。
自分を必要以上によく見せようとせず、笑顔でいれば、それだけで感じの良い人だと思われます。また、本書の中にも書きましたが、うつむかないで顔を上げることが大切です。これは、できていない人がとても多いです。
–会話の最中にうつむいてスマートフォンをいじっているなんて、もってのほかですね。
初対面でウンザリする人、次も会いたくなる人の違いとは
–飲み会やパーティーなど、集団で話すときのコツはあるでしょうか?
木村 「自分の話は何もしなくていいや」くらいでちょうどいいです。人に話を振ったり、相手の話を聞いていれば、自然と「あなたはどう?」と聞いてもらえますから。特に、女性は自分から先に話したがる人が多いですね。男性も、自分の得意分野になるとバーッとしゃべってしまって失敗するケースが多いです。
自分だけがしゃべってしまうと、周りから「一目置かれて」しまいます。これは一見、良い状態のように思えますが、「一緒ではない」「遠巻きにされている」という状態で、全然良い状態ではありません。結果は仕事で出せばいいのであって、たたずまいや話術で“俺はすごい感”を出す必要はないのです。
自分が話すのは、相手がたくさん話した後でいいのです。メールでも、こちらが数行しか書いていないのに、相手から長文が来ると引いてしまいますよね。