何かと揚げ足を取る上司。同僚のちょっとした一言にヒステリックに反応するお局。権利は主張するのに責任を果たそうとしない部下……。
どんな職場にも、「この人、苦手だな」と感じる人がいるもの。でも、同僚である以上、付き合わないわけにもいきません。かといって相手を刺激しないように自分を押し殺していては、ストレスは溜まる一方です。
■苦手な人とうまく付き合うには、「敵を知り、己を知る」のが第一歩
『図解 職場の嫌いな人の取り扱い方法』(小林惠智、小林麻綾/監修、主婦の友社/刊行)によると、苦手な同僚とストレスなく付き合っていくために、まずは「自分のタイプ」と「相手のタイプ」を把握することが大切だとか。
それは、この2つを押さえることができれば、相手に振り回されることなく、ある程度自分のペースを保つことができるからです。
そこでまず行うべきは、本書の冒頭にある「個性診断テスト」。これは、計20個の質問に答えることで、自分が以下の4タイプのうち、どのタイプに該当するかが分かるというものです(=己を知る)。
(A)誰とでも気軽につき合えるが、時に「自己中心的」タイプ
(B)協調性はあるが、何に対しても「事なかれ主義」タイプ
(C)強烈なリーダーシップを持つが、強引すぎる傾向があるタイプ
(D)責任感が強い反面、融通の利かない頑固な一面もあるタイプ
次に本書では、どんな「敵」がいるのか26の人物カタログを紹介(=敵を知る)し、上記A~Dの4タイプごとに、それぞれどのように対応すべきかが示されています。一つ具体例を紹介しましょう。
■二言目には「お前のため」を連発する「恩着せがましい上司」への対処法
取り上げるのは、「『お前のため』と恩着せがましく説教と指図をするのが大好きな上司」への対処法。
このタイプの上司は、上役から「部下の管理能力に欠ける」など、とにかく低評価を受けるのを常におそれているため、「お前のため」を隠れ蓑にして、部下に説教する傾向が強いようです。「自分の身がかわいい」、という自己保身の意識が高いともいえますが、説教をされる方はたまったものではありません。
こんな厄介な上司と、どう付き合っていけばいいのでしょうか。4タイプの処方箋を見てみましょう。
(A)誰とでも気軽につき合えるが、時に「自己中心的」タイプ
指図されることが大嫌いなこのタイプは「お前のために」タイプの上司とはあまり相性がよくありません。
究極的には、説教する余地のない実力を身につけるしかないのですが、その実力がないうちは右から左に聞き流しておくのが一番。「柳に風」で受け流しながら、スキルアップしていきましょう。