注意して聞くとわかるが、人は誰でも「口癖」を持っている。
この記事の筆者は、「まあ、これは〇〇だよね」と、語頭に「まあ」をつける癖があるが、これは「その場を取り繕ってお茶を濁したい無責任なタイプ」に多い口癖らしい。
他にも口癖には実にさまざまなものがある。たとえば「ちなみに」「とりあえず」「変な話」「要するに」といった口癖がある人は、身近に少なからずいるのではないか。これらの口癖は、どんな性格を表しているのだろう。
「ちなみに」は親切な人?ウザい人?
「ちなみに~」と、ある情報を伝えた後で、何かと付帯情報を言いたがる人は、職場でも友達付き合いの中でも結構いるものだ。
『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』(神岡真司著、すばる舎刊)によると、この口癖は、親切さとともに、くどい性格を意味するそう。わざわざ必要以上に情報を提供してくれるのだから親切には違いないが、同時に手持ちの知識を披露したくて仕方がないタイプ、というわけだ。
普通の話なのに「変な話だけど…」
何かというと小声になって「変な話だけど、あの人って〇〇じゃん」と、「変な話」が口癖になっている人もよく見かける。そして、実際に聞いてみると特に「変な話」ではないことが多い。
この「変な話」は、自己主張をしたい気持ちと、否定されるのを恐れる気持ちが同居していることを示す口癖だ。持ち主は、自分の考えはあるが自信がなく、気弱なタイプが多いという。
「とりあえず」は責任回避タイプ
居酒屋での「とりあえず生」は別として、それ以外の場面でも「とりあえず」を連発する人には、責任回避の気持ちが強く、平和志向ということが言えるようだ。あまり仕事では頼りにならないタイプかもしれない。
面倒くさがり&仕切り屋に多い「要するに」
実際に口癖になっている人が多いのか、どことなく偉そうだから目につくだけなのか「要は〇〇でしょ」「要するにこういうことでしょ」と、何かにつけて要約したがる人は、どのコミュニティーにも必ずいる。
この口癖が示すのは、持ち主の仕切りたがり屋な性格だ。リーダー気質である一方、面倒臭がりでせっかちな一面もうかがえる。たしかに、説明の途中で「要するに」と切り込んでしまう人は、いかにも面倒臭がっているように見える。
「わりと」が意味するのは「絶対・ものすごく・どうしても」
言葉そのものの意味とギャップがあっておもしろいのは「わりと」という口癖だ。
意味だけを見れば「比較的」ということなので、ある種の客観性を感じさせるが、実はこの口癖を持っている人は思い込みが激しく、視野が狭いタイプ。疑心暗鬼になりやすい面もある。
「わりと」は、「絶対」「ものすごく」「どうしても」と脳内変換しておくと、相手の本心をつかめるかもしれない。
『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』には、ここで取り上げた口癖の他にも、相手のしぐさやクセから相手の本心を探る方法や、自分の印象を操作する方法など、心理学の知識を駆使して対人関係をコントロールするノウハウが多く紹介されている。
恋愛も仕事も友人関係もコミュニケーションは必須。それを円滑に進めるために、本書の心理ノウハウやテクニックは大いに貢献してくれるはずだ。
(新刊JP編集部・山田洋介)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。