夢の中でも、闘ったり逃げたりしている筆者は、まったくうまくいっていないことになる。
薬を使わずに3日間で体質を改善
薬なしで、まともな生活を送ることはできないのだろうか。
「私は、ファスティングの指導もしています。合宿をして3日間食べない、断食をするんです。それで、花粉症や睡眠障害が治ったという人は多いですよ。日本人は、過食ゆえの栄養失調ということがあると思います。いっぱい食べているけれど、結果的には栄養は取れてなくて、お腹の中が汚れてしまっています。それを断食によって“大掃除”してあげるのです。免疫細胞の8割は腸にありますから、断食によって腸の状態を整えて動きを活性化すると、免疫は変わります。ほかにも、がんが小さくなったり、糖尿病が治るなど、いろんな方がいらっしゃいます」(同)
なんとなく、希望の灯が見えてきた。ところで、ファスティングとはどういうものなのか。
「私がつくった酵素のジュースがあります。果物や野菜を3年半発酵させたジュースです。それを飲んでもらって、あと摂るのは水と塩だけ。3日間たつと、まず痩せます。少ない人でも1キロか2キロ、ふくよかな方であれば5キロ減ったということも多いです。でも、体重減少が目的ではなくて、体の大掃除をして自律神経が自然な流れを取り戻すことで、いろんな変化が生まれるわけです。『断食なんてできない』と思っている人も多いですが、失敗はしません。合宿して行うので、俗世間から離れていますし仲間もいます。
食を絶っていると、『これが終わったら焼き肉食べよう』『ウナギを食べよう』などと、食べ物のことばかり考えてしまうのではないかと思うかもしれませんが、逆にそういうことは考えなくなります。むしろ、『せっかく大掃除して体をきれいにしたのだから、肉やウナギで汚したくない』と思うようになります。食に対する考え方が変わるのです。自分を見つめながら整えていくのが、ファスティングです」(同)
腸の浄化による免疫力の回復だけでなく、睡眠の改善、血液や肝臓の浄化、活力の回復、明瞭な思考能力の向上という効果までファスティングにはあるという。ぜひともチャレンジしてみたくなった。
(文=深笛義也/ライター)
宇多川氏が主催するファスティング合宿
http://kanshoku.org/lp/fasting2017/