4月19日、坂口杏里容疑者が逮捕されていたことが明らかになった。
坂口容疑者は交際相手でホストの30代男性から現金3万円を脅し取ろうとした疑いで、恐喝未遂容疑で警視庁新宿署に逮捕された。故人の女優・坂口良子の娘として知られる坂口容疑者は、バラエティ番組で“おバカキャラ”として活躍したのち、昨年10月に「ANRI」の名で成人向けビデオデビューしていた。
転身の裏には、ホスト遊びによる浪費や2000万円ともいわれる巨額借金の存在があったと報じられている。脅し取ろうとした3万円という金額について、インターネット上では「堕ちるところまで堕ちたな」「悲しすぎる」「どんな生活をしているんだ」などの声が上がっている。
坂口容疑者の今後について、弁護士法人ALG&Associates弁護士の水流恭平氏は「起訴猶予処分(不起訴)の可能性も十分にあります」と語る。
「検察官は、被疑者を起訴するかしないかの判断において、犯行態様の悪質性や結果の重大性、動機の悪質性だけでなく、前科の有無や示談の成立、反省の態度等を考慮します。本件では、被疑者は知人男性から現金3万円を脅し取ろうとしたとのことですが、仮に被疑者が容疑を認め、同種前科もなく、知人男性とも示談が成立すれば、検察官は起訴しない可能性も十分にあります」(水流氏)
坂口容疑者は「ANRI」名義の成人向けビデオの新作が5月13日にリリースされる予定だ。仮に逮捕が理由で同作の販売が中止になった場合、損害賠償などは発生するのだろうか。
「坂口容疑者がビデオの制作販売会社(以下、事業者)との間で、逮捕された場合には損害賠償義務を負う旨の契約を締結していた場合は、坂口容疑者が債務不履行違反に基づく損害賠償義務を負うと考えられます。損害額については、坂口容疑者が逮捕されていなければ事業者がビデオの販売によって得られていたはずの利益に相当する額と考えられます」(同)
坂口容疑者が仕掛けた“逆リベンジポルノ”2>
また、坂口容疑者は、お金を借りようとして断られた後にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で「ホテルで撮った写真をばらまく」という旨のメッセージを相手の男性に送りつけ、脅迫したとされている。
2014年11月に「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」(リベンジポルノ法)が制定されており、相手が特定されるかたちで裸の画像などを不特定多数に向けて公開する行為は刑事罰の対象となる可能性がある。しかし、今回のようにリベンジポルノを「示唆する」だけでは、処罰の対象にはならないという。
「リベンジポルノ法には未遂罪を処罰する規定がないため、今回の件は、リベンジポルノ法では処罰されないと考えられます」(同)
通常、リベンジポルノは男性が加害者になり、元交際相手などの女性が被害者となるケースが多く、坂口容疑者のように女性が仕掛けるケースは“逆リベンジポルノ”とも呼ばれる。また、実際には明確な写真は持っていなかったともいわれており、坂口容疑者はそれだけ追い詰められていたのかもしれない。
母にプレゼントする親孝行な娘だった坂口容疑者
坂口容疑者、さらに母の良子にも会ったことがあるというテレビ局関係者は、以下のように語る。
「バラエティ番組で2世タレントとして活躍していた頃のことです。坂口容疑者は、アルバイトで貯めたお金で良子さんにいろいろとプレゼントをあげるなど、親孝行の一面を見せていました。しかし、一方で良子さんは『そんなに給料はもらっていないはずなのに、なんでこんなに高価なバッグを買えるのだろう……?』と不思議がっていました」
また、仲良し親子としての顔を持つ一方で、2人はよくケンカすることもあったという。
「たとえば、一緒にスーパーマーケットに行くと、良子さんは高くてもいい食材を求めるのですが、坂口容疑者は逆に10円でも安い物を買おうとする堅実な性格でした。そのため、いつも言い争いになっていたようです。
また、良子さんは、仕事が増えて一人暮らしを始めた坂口容疑者が実家に遊びに来ると、『つい、料理をつくりすぎてしまうんです』と言っていました。しかし、坂口容疑者が『食べられない』となって、また言い合いになるそうです。坂口容疑者は、残った料理はちゃっかり持ち帰っていたそうですけどね。
坂口容疑者が不器用だからか、良子さんとは一緒にいてもべったりではなく、むしろほとんどしゃべらず、ケンカもかなりしていたようです」(前出のテレビ局関係者)
坂口容疑者の再起に期待したい。
(文=編集部、協力=水流恭平/弁護士法人ALG&Associates弁護士)