稼げる男の「食事」「睡眠」「運動」「ストレスケア」
――では、具体的に、稼げる男と稼げない男の生活習慣の違いについて教えてください。
水野 稼げる男は、オセロの4つ角をおさえるように、食事、睡眠、運動、ストレスケアの4つの分野で、健康に悪いことを止め、健康にいいことを増やす努力をしています。
たとえば食事では、健康を気にしない方は、一時の欲望でそのときに食べたいものを食べてしまいがちです。しかし、稼げる男は「食事によって体がつくられる」と理解しているので、和定食など栄養バランスのいい食事を心がけます。
睡眠に関しては、その前段階のお風呂が重要です。特に一人暮らしの方の場合、お風呂に入らずシャワーだけで済ませることも少なくないと思います。しかし、稼げる男は、日中の疲れを取り、高ぶっていた神経をリラックスモードに切り替えるために、40℃のぬるま湯に20分間は浸かっています。そして、質のいい睡眠を確保するのです。
――稼げる男は、先のことを考えて行動しているように感じます。運動についてはどうでしょう。
水野 稼げる男は、大股で早歩き。稼げない男は、かかとを引きずる“スリッパ歩き”をしています。大股で早歩きをすると、大腿四頭筋という「ももの筋肉」を動かすことになるのですが、この筋肉は「第2の心臓」と呼ばれており、血液を頭まで押し上げるポンプの役目を担ってくれるのです。
一方、スリッパ歩きをしてしまうと大腿四頭筋をあまり使わないため、血液の循環が悪くなり、酸素や栄養をしっかりと脳まで供給しにくくなります。すると、当然仕事のパフォーマンスにも大きく影響しますよね。
――日頃から、大腿四頭筋を意識して動かしている人とそうでない人では、10年後や20年後の健康にも大きな差が出てきそうですね。
水野 次にストレスケアについてですが、稼げる男は自分がどういうときにストレスを感じるかを把握しており、それを解消するための方法を知っています。一方、稼げない男はストレスの原因がわからず、どのようにストレスケアをしたらいいのかも知りません。
ストレスの原因は、人によってさまざまです。大学受験の参考書で「傾向と対策」というものがありました。それと同じで、自分のストレスがかかる傾向と、それに対しての自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切なのです。
――ストレス解消のためには、自分が好きなことをすればいいのでしょうか?
水野 基本的にはそうです。ただ、解消法にも悪いことがあり、たとえばたくさんお酒を飲むのがストレス解消になると考えている人がいますが、二日酔いという新たなストレスを生む可能性があるため、おすすめできません。
健康マネジメントの観点からすれば、もっとも効果が高いのは運動です。運動には「抗うつ作用」があります。つまり、運動をすると気分が晴れやかになり、しないとそれだけうつに近づくということです。また、ストレスは一気に解消するよりもこまめにリセットするほうがいいので、自分なりのストレス解消法を見つけておくといいでしょう。
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