仕事はスキルが2割、コンディションが8割?
――そもそも、稼げる男と稼げない男では健康に対する「考え方」がまったく違うのではないでしょうか?
水野 そうなんです。稼げない男にとって、健康は消費するもので、病気になったときに病院に行くという「CURE(治療)」の考え方です。マイナスになった状態を、治療でプラスマイナスゼロに持っていくというイメージです。一方、稼げる男は、常に「健康」な状態で、さらにそこから「より健康」な状態にするために、健康投資をする「CARE(予防)」の考え方をしています。
――稼げない男は、「マイナス」か「プラマイゼロ」の発想しかないということですね。では、稼げる男が健康マネジメントを行う理由はなんなのでしょうか?
水野 スポーツ選手と一緒です。健康であることが、成果を挙げる上で一番効率がいいからです。いくら高いモチベーションやビジネススキルがあったとしても、それを支える土台(健康)が地盤沈下をしていては、パフォーマンスを発揮することはできません。それを理解しているからこそ、稼げる男は健康マネジメントを重視しているのです。
――では、稼げる男になるために、今からできる健康マネジメントを教えていただけますか?
水野 睡眠の質を上げるための健康マネジメントは、すぐにでも取り入れてほしいですね。先ほどお話した入浴(40℃のお湯に20分間)に加えて、寝る前に5分間でけっこうなので、ストレッチをしてみてください。体がゆるむと心もリラックスできます。入眠もスムーズになり、翌朝にすっきりと目覚められるはずです。
――最後に、日々忙しく働くビジネスパーソンに向けて一言お願いします。
水野 私たちは日々、仕事を中心に生活をしています。そのなかで、企画会議でアイデアを出さなければいけないとき、突然舞い込んだ大きな商談など、最高のパフォーマンスが求められる瞬間があります。しかし、そのときに普段からの健康管理ができておらず、風邪をひいていたら、チャンスそのものを逃してしまいます。気合と根性でどうにかなる問題ではないのです。
武道と一緒で、勝負に勝つためには心・技・体の3拍子が揃っていることが重要です。高い志を支えるためにはビジネススキルが必要ですが、ビジネススキルを生かすためには体のコンディションが大事です。最終的には、ビジネススキルが2割でコンディションが8割。そういう気持ちで準備してほしいと思います。
――本日はありがとうございました。
(構成=日下部貴士/A4studio)
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