成功した人は、決して自分ひとりで成し遂げたのではなく、その裏には成功を後押した人物がいるものだ。
この、相互に学び合い、成長し合う存在であるメンターの存在が、いるかどうかが成功の一つのカギとなる。
では、どうやってメンターを見つければいいのだろうか。
『1分間メンタリング』(ケン・ブランチャード、クレア・ディアス・オーティス著、田辺希久子訳、ハーパーコリンズ・ジャパン刊)では、仕事に意欲を持てない若き営業担当のジョシュ・ハートフィールドと、忙しすぎて若き日の充実感を味わえずにいる営業部長のダイアン・バートマンの物語を通じて、メンタリング成功に必要な6つの要素を紹介している。
まず、メンターは必ずしも自分の目指す分野の人とは限らない。あらゆる場所を探してみるといい。かつての上司、大学の同窓生、先生、教授、友人、家族、会社の制度を通して、あるいは業界団体、ボランティア団体、オンラインのメンター紹介機関などを利用するのも手だ。
また、メンタリングにはさまざまな種類がある。対等な関係もあれば、大人と子ども、ベテランと初心者、年齢の離れた者同士など。望むメンタリングによって、相手に求めるものも変わる。
そして、自分がメンターに求める最も重要な資質をあらかじめ考えておくといい。
メンター候補との最初のミーティングでは、方法論より個人的な側面を優先すべきだろう。このとき大切にすべきは、直感だと著者は述べる。少しでも違和感を覚えるなら、良い組み合わせとは言えない。
さらに、メンターを探しているときは、勇気を持つことも重要だ。メンターを依頼してうまくいかなくても、失うものは何もない。たとえ断られたとしても、メンターがいない元の状態に戻るだけである。また、誰かのメンターになることでも学びがあるだろう。
自力で目標を達成したと思っていても、どこかで誰かに助けられていたり、協力してもらっているもの。お互いにとって有益なパートナーと出会うことが、成功の秘訣なのだろう。メンターとの関係が、仕事やプライベートに良い変化をもたらしてくれるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。