ビジネスの世界で「教養」は微妙な位置づけです。
あるに越したことはないですが、売り上げに直接結びつくわけではない、ように思えます。だから、ついおろそかになってしまったり、身につける優先順位が落ちたりしてしまいます。
でも、営業マンの渾身のセールストークも漢字を読みまちがっていたり、場違いな言葉遣いをしていたら、相手は「この人大丈夫?」となるものですし、相手の繰り出す少し気の効いた比喩を理解できないとトンチンカンな受け答えをしかねません。その意味では教養や正しい言葉遣いは「説得力」や「信用」の土台です。
『いつも使わないけど、これが「教養」! ここ一番の国語辞典』(青春出版社刊)は、普段はあまり使わなくても、知っておくと思わぬところで役立つ日本語を集めた一冊。
あなたはこんな日本語を知っていますか?
■知っているのに意外に読めない漢字
1.「刺々しい」 ……言葉遣いや態度が敵対的できつい様子。普段から会話のなかで出てくる言葉ですが、漢字にすると意外と読めないことも。「刺々しい視線」「刺々しい口調」など。
正解:とげとげしい
2.「素っ波抜く」 ……秘密や隠し事を暴いて明るみに出すこと。「写真週刊誌が人気俳優の不倫を素っ波抜いた」など。
正解:すっぱぬく
■花の都はパリ、では霧の都は?
「花の都」といったらフランスのパリを指すように、「○○の△△」といった通称やあだ名の類も一種の教養です。これらが何を指すかわかりますか?
3.「霧の都」 ……地形的に霧が生じやすく、産業革命後はスモッグに覆われたヨーロッパの都市。
正解:ロンドン
4.「海のフォアグラ」 …濃厚な味がフォアグラに似ていることから生まれた言葉です。
正解:あん肝
5.「氷上の格闘技」 ……いかつい防具をつけて激しくぶつかり合うウィンタースポーツ。北米のプロリーグでは乱闘さえ見せ場、とも。
正解:アイスホッケー
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普段使わなくても、知っておくと思わぬところで身を助けてくれるのが日本語です。本書には、「そうだったんだ!」と驚くものから「知らなかった!」と思わず感心してしまうものまで、様々な日本語の教養が紹介されており、ビジネスだけでなく、雑談のネタとしても役立ってくれるはずです。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。