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ブライダルプロュースが運営するLIVE LOVE LAUGHの今野友子さん

知られざるブライダル業界の最前線と裏側〜敏腕ウェディングドレス・バイヤーに聞く

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――海外での買い付けのポイントは何でしょうか?

今野 どこにでもあるような物でしたらいらないと思うので、なるべく斬新なものや日本にはなさそうな珍しい物を探します。それと、デザインによってその方に似合うスタイルをイメージしながら買い付けをしています。オープンしたばかりなので、まだまだ迷いもありますが…。ただ、お嫁さんがどうしたら綺麗になるのか、というのを、自身のウェディングの経験と重ねながら考えています。そのほかに、私がデザインしたオリジナルドレスもありまして、4月の時点でトータル190点ほどございます。

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――オリジナルドレスはどのように作られていますか? また、作る際に大切にしていることは何でしょうか?

今野 現在は、信頼できるアトリエと連携してデザインや制作をしていますが、今後は、社内でもデザインや企画のできる人財を育成していく予定です。  デザインの師匠から、「デザイナーとして大事なことは、好きか嫌いかや、自分がこれだと思うものを持っていること。それを具体化できなくてもいいが、動かしてくれる仲間を見つけられる人が大切」ということを教わり、肝に銘じています。  あと、ひとりよがりになってしまってはいけないと思います。お客様が本当に着たいものなのか、いつも葛藤がありますね。

――1つのデザインを考えるのに、どれくらいかかりますか?

今野 思いつく時はすぐですね。私は、生地を見てデザインをイメージします。ですから、いい生地に出会えた時は、すごく早い。特にノルマはないですが、「作り続ける」ということが大切だと思っているので、コンスタントに作っていきたいですね。

――お客様に選ばれているのはインポートものとオリジナルのものでどちらが多いですか?

今野 オリジナルが7割、インポートが3割くらいでしょうか。オリジナルは日本の女性の身体に合うように型紙から作っているので人気があります。ですが、ビジネスとしては、ブランドを作っていく上で、インポートとオリジナルの両方をバランスよくやっていきたいと考えています。

――そのほかにされているお仕事は何でしょうか?

今野 オープンして間もないので、午前中は研修をしています。例えば、(取材日の)今日は、ヘアメイク研修がありました。ドレスを試着する際には、結婚式当日をよりリアルにイメージして頂きたいので、ヘアメイクのスキルも必要になります。そのほか、接客シミュレーションのシナリオを考えたり、いろいろなことをしています。

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――特にご苦労されたことは何でしょうか?

今野 海外での買い付けは、会社としても私としても初めてのことでしたので、ノウハウがなく、当初はやり方がわからないまま手探りでやっていました。1人きりで海外に行って、アポを取り、現地で商談するのですが、初めはなかなか信頼してもらえず、3度NYに行ってやっと買い付けができた、ということもありました。向こうでは、信頼関係や自分のところのブランドをどう広めてくれるかを大事にしていて、ある意味、向こうが客を選びます。ですので、今でもそこは難しいですね。毎回、手ぶらで日本に帰るわけにいかないので、頑張っています(笑)。  実績を積んでから来なさい、と言われてしまうブランドもいくつかあります。海外は実績を非常に重視します。当社は、これまでドレスを手がけていなかったので難しい場面も多々あります。また、向こうにはドレスレンタルの文化がないので、理解されないこともありますね。

――ブライダルプロデューサーとして大切にしていることは何でしょうか?

今野 デザインの師匠に、「ドレスを作ることに固執せず、世の中の一流のものに触れなさい」と教えられました。つまり、感性を磨くことが大切ということでしょうか。お客様に対しては、家族のように大切に考え、一組一組に最善を尽くすようにしています。

――同業他社と比べて、差別化している点や強みは何でしょうか?

今野 プランナーの経験を活かして、「過ごし方」の提案をしています。例えば、ドレスだけではなく、ブーケのフラワーショップやフィッティングルームといった空間のプロデュースなど、トータルコーディネートをご提案し、全体のバランスを大切にしていることでしょうか。

――スタッフとのコミュニケーションを図るために何か取り組んでいることはありますか?

今野 誰に対しても、毎日笑顔で「お疲れ様です」と挨拶をするようにしています。この積み重ねが「家族感」の根底になると思っています。コミュニケーションが一番発揮されるのが、年に1回の大新年会で、スタッフ同士が協力し合って、出し物に本気で取り組み、実践していますので、とても盛り上がりますね。また、数年前まで、社長が約500人の社員のお誕生日に手書きでメッセージカードを送っていたりしていました。

――今後の夢や目標は何ですか?

今野 オープンしたばかりですので、まずは、お店を軌道に乗せるために、レベルを底上げするというのが当面の目標です。とにかく、お客様に満足してもらえるように努めていきたいと考えています。 組織的には、「こういうふうになっていきたいな」という気持ちをスタッフ全員が思ってくれて、それに対して何か用意できるような体制を作りたいと考えています。女性が多いので、人生が豊かになるような働き方ができる組織でありたいですね。
(文=風間立信/表参道総合研究所)

BusinessJournal編集部

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