「上司の目を気にして残業」は損するだけ?短時間で成果を出す人の「断る」スキル
――どんな人を「メンター」にすべきなのでしょうか。
越川 よくカリスマ経営者のカバン持ちの例などがありますが、出身大学の先輩でもいいんです。できれば10歳、20歳上で「こういう人になりたい」と思う人を見つけて、メンターになってもらう。それが27歳からでも大きな財産になるのだと思います。30歳になると勤めている会社の常識に染まりますから、染まる前に外からの刺激を受けることが大切です。
ちなみに、私が初めてメンターを持ったのは28歳のときです。当時勤めていた会社は残業も多く、なかなか家に帰れないほど忙しかったのですが、社外で知り合った方の考えや視点に圧倒されまして。勤めていた会社の論理だけで生きていたのですが、外の世界がこんなに広くてテクノロジーの未来もすごいということを、その方を通じて知って、キャリアに対する考え方が一気に変わりました。のちに起業したのも、その方の影響を受けています。まさに、行動を変えるきっかけになりました。
――そのメンターの方とは、どこで知り合ったのですか?
越川 たまたま気分転換に社外のセミナーに参加していたのですが、そのときの講師の方でした。何回かその方のセミナーを聞いたのですが、次第にお付き合いが深くなっていきました。半年に一度、1時間くらいお茶する程度なのですが、そのときの話がすごく貴重で刺激的なんです。
社内で忙殺されていた自分の目を開かせてくれたというか、外の世界を知ることは大事だと思わせてくれた方ですね。そういう人を社外で探すと良いと思います。
「働き方を変えたいけれど周囲の目が…」
Q.比較的遅くまで働いている人が多いIT企業でクリエイティブの仕事をしていますが、結婚を機に働き方を変えたいと思っています。ただ、周囲の目もあり、なかなか言い出すことができません。まずは時短を目指したいと思っています。どのように変えていったらよいのか教えてください。(28歳・女性・クリエイティブ職)
<越川氏の回答>
越川 会社の制度やコンプライアンスを考慮した上で、まずは世論をつくることが大きいかと思います。
実は私自身、介護で時短せざるを得ず、自宅作業もしないといけない状況があったのですが、早く帰りづらいものがありました。そのときにしたのが、自分の味方をつくるということです。理解のある上司なら上司に助けてもらう、もし上司が突っぱねてくるようであれば、上司の上司に味方になってもらう。あとは、人事部の部長に相談したりもしました。