「よく眠れない」「気力がわかない」「仕事に集中できない」「疲れやすい」といった不調を感じたとき、どんな対策をとっていますか? いろいろな対処の仕方がありますが、その一つに時間がなくても簡単できるものがあります。それが「呼吸」です。
ふだん何気なく行っている呼吸ですが、空気を体内に取り入れること以外にも体にとって非常に重要な役割を果たしています。そのひとつに、「自律神経」をコントロールし、心身の働きを整えるという働きがあります。この自律神経が乱れてしまうと、ストレスが蓄積し、心身の不調が起こりやすくなるのです。
とはいえ、ただ息を吸って吐くだけでは不調は改善しません。例えば、「浅い」「速い」「弱い」「荒い」呼吸は酸素の供給量を減らし、私たちの体を低酸素状態(酸欠)にします。
そこでおすすめしたい呼吸法が「4-7-8呼吸」です。この呼吸法を詳しく紹介する『1分でぐっすり眠れる ハーバード式・4-7-8呼吸 完全マスターガイド』(わかさ出版刊)からどのような呼吸法か見ていきましょう。
■話題の画期的な呼吸法「4-7-8呼吸」とは?
4-7-8呼吸は、ハーバード大学医学校卒でアリゾナ大学医学部教授のアンドルー・ワイル博士が、古今東西の医学を調べ尽くした末に見つけた究極のストレス解消術で、人間に備わる自然治癒力を引き出す最も簡単な方法として考案されたものです。
日本では、数年前に安倍晋三首相が、自身の健康維持とストレス解消のために「4-7-8呼吸」を実践していることが大きく報道されたほか、インターネットでも、「1分で眠れる」画期的な方法として注目を集めています。
■数を数えながら呼吸をするだけ
4-7-8呼吸は、「4」で吸って「7」止めて「8」で吐くだけ、というシンプルな呼吸法です。では、じっさいにやってみましょう。
1)まず息を吐き切ってから、頭の中で1~4まで数えながら、口を閉じて鼻から息を吸う。
2)吸った息を肺の中で保持しながら、頭の中で1~7まで数える。このとき、酸素が全身に行き渡る様子をイメージする。
3)頭の中で1~8まで数えながら、口から息をゆっくりフーッと吐き切る。
ストレスを感じたときに、以上の動作を4回くり返してみてください。就寝前に行うのもおすすめです。
また、これは誤解されがちなのですが、「4」「7」「8」の数字は、「秒」ではなく長さの「比率」を指すそう。苦しく感じない程度に深く呼吸ができるよう、数えるときの速さはご自身で調節しましょう。
■効率的に自律神経を整えよう
『1分でぐっすり眠れる ハーバード式・4-7-8呼吸 完全マスターガイド』には、ワイル博士からの直々のメッセージのほか、4-7-8呼吸の正しいやり方がわかるワイル博士自らの実演動画の案内もついています。
4-7-8呼吸は、いつでもどこでもでき、効率的に自律神経を整えられるのが何よりもいいところ。なんとなく不調を感じたときに「お守り」として身につけておいて損はないはずです。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。