面倒でやりたくないけどやらなければいけない家事。なかなか上手くいかない人間関係。憂うつだけど行かないといけない仕事。ストレスはどんな人でも日々感じているものだが、そのストレスが心身に悪影響を与えているのも事実。そうしたストレスから解放されて、毎日を快適に過ごすにはどうすればいいのか?
「心を変えようと思わずに、まずは行動する。行動を無心に繰り返すことによって、習慣化する。習慣になれば、後から心が整う」と、ストレスフリーで生きる習慣を提案するのが、東京大学名誉教授・医学博士の矢作直樹氏だ。
そんな矢作氏の著書『あらゆるストレスが消えていく 50の神習慣』(ワニブックス刊)は、おすすめしたいストレスフリーで生きる習慣などを紹介した一冊。本書にはどんなことが書かれているのか?
「ゆったり」動けば心の余裕が広がる
毎日の通勤で使う満員電車は、乗っているだけでストレスがたまるもの。朝のイライラはそのまま疲労につながるのでなるべくイライラしたくないだろう。
だから、満員電車に乗るときは、いい意味で「他人を気にしない」という習慣を持つといいと本書。心を自由に遊ばせることが大切だ。
矢作氏はここで「ゆったり」という言葉を使う。例えば、電車やエレベーターに乗るときは、できるだけ最後に乗り、降りるときも最後に降りるということを心がけているという。「ゆったり」と動くのだ。
矢作氏は救命救急の仕事に長く携わってきたため、動作が速いと思われることが多いが、普段はとてものんびりしていると述べる。ただ、救急の現場は、1分1秒を争う場面もある仕事で機敏に対応する。それは、普段ゆったりしているからこそ、瞬時に判断して迅速に動けるというのだ。
まずはのんびり歩いたり、最後に乗ったり、最後に降りるなど、ゆったりした動作で過ごしてみると、気持ちにも余裕が生まれるのだろう。
左右バランス良く体を使ってみる
続いて、体の使い方については左右対称に使うのがいいと矢作氏。
人間には利き手、利き足があるため、どうしても動かしやすいほうばかりを使ってしまうが、なるべく身体は左右均等に使うことをおすすめしている。
たとえば、手で持つタイプのカバンは、持ちやすい手ばかりで持つのではなく、右で5分、左で5分と左右均等に持つようにしてみる。また、片手で長時間スマホをいじることは、身体のバランスからいっても好ましくないため、両手で持ち、身体の真ん中の位置に置いたほうがいいという。
今の身体の歪みは自分の習慣が作ってきたもの。整体などを上手に使いながら、自分自身の習慣でゆがみを直していくのがいいと矢作氏は語る。
ゆったり動作するなど、本書で紹介されている習慣はすぐにでもできるものばかり。自分に合いそうな習慣を選んで実践してみてはどうだろう。まずは行動し、習慣化することで、ストレスも減って余裕が生まれ、心も豊かになるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。