窪田彩乃＆海老野心「ひき肉を見ると吐き気が…」、映画『真・事故物件』ヒロインが明かす壮絶トラウマ

事故物件を舞台にした恋愛リアリティショーが一転して、壮絶な殺戮バトルロワイアルと化す映画『真・事故物件パート2 全滅』が12月23日に公開される。ヒロインを演じるのはドラマやCMで活躍する窪田彩乃。前作のヒロインで今作も再び登場するのは『ワイドナショー』（フジテレビ系）のワイドナティーンとしても話題の海老野心。今作で新たな才能を開花させた一方で、その代償として「ひき肉を見ると吐き気が……」「血のりを大量に浴びて……」と壮絶なトラウマを抱えたことを告白。注目の2人が阿鼻叫喚のホラーバイオレンスの舞台裏を赤裸々に語ってくれた。

――海老野さんは前作で壮絶な死を遂げたヒロイン・佐久間姫子役を演じ、パート2でも再登場します。

海老野心

最初に「パート2をやります」と聞いた時は、まさか出演するとは思っていなかったので、「そうなんですね！ おめでとうございます」って拍手したんです。そうしたら、「また出ますよ」と言われて、「えっ？ 私、死にましたよね？」ってびっくりでした。出演が発表されると、ファンの方もSNSで「心ちゃん、復活するの？」「どういうこと？」ってザワついてました（笑）。私もどうなるのか不安だったんですよ。でも、台本を読んでみて「なるほど！」って。どういう形であれ、また佐久間姫子として登場できることに、うれしい気持ちでいっぱいになりました。

――そして、窪田さんは今作のヒロイン・姫宮伊吹役で映画初主演を果たしました。どんな役どころですか。

窪田彩乃

恋愛リアリティショーの撮影助手・姫宮伊吹役を演じました。基本的にやる気がなくて、仕事もいい加減で、遊びながら楽に生きていければいいやっていう女の子です。でも、本当に守りたかったものに気付いて覚醒し、大暴れすることになる役どころです。だらしない部分も姫宮の人間味だと思うし、皆さんに共感してもらえたら、すごくうれしいですね。

――今作は「制作費倍増」「血肉大増量」という触れ込みです。どんな撮影現場でしたか。

海老野心

パート1、パート2を通じて、私は誰よりも血まみれになっているはずです（笑）。血のりを大量に浴びるとベトベトになるだけでなく、服が吸収してめちゃくちゃ重たくなるんですよ。カットがかかっている間に、動き回ってセットに付着すると前後のシーンが繋がらなくなってしまうので、動けないし、洗えないし（笑）。そのまま待っていないといけないので大変でした。

窪田彩乃

ひと言でいうと、精神的にものすごく大変でしたね（笑）。劇中で死体を解体するシーンは鹿のアバラ骨を使っていたのですが、生肉を削ぎ落すのは過酷でしたね…。猟師の方に指導を受けながら演じたのですが、佐々木勝己監督が「もっとアバラいって！」って檄を飛ばすので、私も「アバラ？ アバラ！ はい！！」みたいな感じで必死でした（笑）。でも、その後1カ月間くらいはスーパーでひき肉を見るだけで吐き気がするほどトラウマになってしまって……。しばらく、お肉が口にできませんでした。

――壮絶な現場だったんですね…。その他に大変だったことはありますか。

窪田彩乃

悲しみと怒りを爆発させるシーンでは、勢い余って壁をバーンって殴ってしまったのですが、手が血でにじんでパンパンに腫れ上がってしまって大変でした（笑）。その後も過呼吸になってしまって、姫宮から窪田彩乃になかなか戻れなかったんです。でも、自分の中では役としっかり向き合って1つになれた手応えがありました。

海老野心

今回は暴れたい放題に暴れ回る役どころだったので、私も撮影の翌日は全身筋肉痛になりました。でも、パート1の佐久間は、小野健斗さん演じるマネジャーの安藤にやられっ放しだったじゃないですか。だから前作の試写で「安藤の指をへし折りたいんです！」って言っていたんです。少しネタバレになっちゃうのですが、それを佐々木監督が覚えていてくれて、うっ憤を晴らさせてもらいました（笑）。

窪田彩乃

そのシーンの心ちゃんはノリノリだったよね（笑）。

海老野心

そうなんです！ 安藤に本当にムカついていたんです。でも、カットがかかった後の素の小野さんはすごく優しいし、爽やかなイケメンじゃないですか。ニコッとされると、私の方が「睨みつけてしまって、ごめんなさい…」みたいな感じになって。でも、撮影が再開されると、すぐに安藤に戻るので、またカチンときてしまって（笑）。小野さんの切り替えは本当にすごい！ プロだなって感心させられます。

――2人はお芝居だけでなく、CMやバラエティでも活躍しています。今後の目標はありますか。

海老野心

芸能のお仕事を始めた頃は、演技なんか絶対にできないと思っていたので、「バラエティに出たいです！」って言っていたんです。でも、自分じゃない人間になれるお芝居ってすごく面白い。数年前の自分に「自分で限界を決めない方がいいよ！」って言ってあげたいです。今はバラエティも、ワイドナショーでコメントするのも、お芝居も全部が楽しいんです。どの現場からも学ぶことがものすごくたくさんあるので、いろんなものを吸収したいです。マルチに活躍して、「この子、普段はバカっぽいのに、やる時はやるよね」って言われるようになるのが、今の目標です！

窪田彩乃

私は心ちゃんとは逆で、1つのことに集中していたいタイプなので、ずっとお芝居を中心にやっていきたいですね。昔は姫宮のように、やる気のない冷めた子だったんです。でも、初めて熱中できたものがお芝居なんです。窪田彩乃でいる時間よりも、別の人間になり切っている時間が長い方が、自分が生き生きしていられる気がします。普通の女の子も悪女も演じたいし、時代劇にも出てみたい。目標は大好きな『大奥』シリーズと朝ドラに出演すること。そのためにピアスの穴はずっと開けていないんです。夢を叶えるために、これからも頑張っていきたいです！

（構成＝中野龍／フリーランスライター）