篠田麻里子の不倫騒動をめぐって、ネット上で「形勢逆転」が指摘され始めている。実業家の夫・Aさんサイドによるメディアを巻き込んだ篠田の不貞行為の告発で、篠田側は絶体絶命と見られていたが、「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が連日にわたりAさんのモラハラ、銭ゲバ気質を追及する記事を配信し、世論は「篠田も夫もどっちもどっち」という受け止め方に傾きつつある。
「マスコミ関係者の間で最も注目されているのは、Aさんによる篠田への脅迫疑惑。事実無根であれば即座に反論すべき内容なのに、夫擁護派だったメディアがダンマリを決め込んでいることが、報道の信憑性を高めている」(週刊誌記者)
2019年2月にドッグフードの開発・販売を手掛けるペットブランドを経営するAさんと「交際ゼロ日婚」を果たした篠田は、20年4月には長女を出産。YouTubeチャンネル「篠田麻里子ん家」で夫や長女の近況を積極的に発信し、Aさんも篠田が出演するテレビ番組やYouTubeに顔出しで登場して仲睦まじい様子をみせ、21年にはベストマザー賞にも選ばれていた。
そんな篠田とAさんの周辺がにわかに騒がしくなり始めたのは、昨年8月のことだった。同月発売の「女性セブン」(小学館)は、篠田がAさんから不倫を疑われて大げんかに発展し、Aさんが娘を連れて家を出て行ってしまったと報道。9月にはニュースサイト「NEWSポストセブン」が、すでに離婚調停に入っていると伝えていたが、12月に入ると、Aさんが篠田と不貞行為におよんだとされる実業家のBさんに対し慰謝料を求めて提訴したと「文春オンライン」と「週刊新潮」(新潮社)が相次いで報道。さらに、篠田がAさんから問い詰められ泣きながら
「寂しかったんだもん。ごめんなさい」
「お願い。私が全部悪いから。私が全部悪いから。最低です」
「謝るから。謝るから。謝るから」
などと言い、ベランダから飛び降りようとする様子を録音したとされる音声データがネット上に流出し、物議を醸した。
一連の事態を受けて篠田は先月28日、Instagramに「ひとつだけはっきりとお伝えします。私が不倫したという事実はありません」と否定声明を投稿していた。
慰謝料8000万円要求
報道が始まった当初、記事に登場する証言者は決まって「Aさんの知人」だった。
「知人は篠田とAさんの夫婦喧嘩の様子を収めた音声や、篠田が使用しているとされる月経周期アプリの不倫マークにいたるまで、Aさんが篠田のスマホから抜き取ったさまざまなデータを各メディアに配っていたことがうかがえます。特に先月にはこれらのデータが大放出され、『文春オンライン』『週刊新潮』などが報じたほか、夫婦の修羅場音声だけでなく、不貞行為とは関係のない第三者を巻き込んだLINEデータまで、インフルエンサー・滝沢ガレソ氏によって拡散されました」(芸能記者)
この状況に、ついに篠田側は反撃に打って出た。すでに家庭裁判所で長女の監護権は篠田に認められ、現在、長女は篠田と一緒に暮らしているが、「週刊女性」に登場した篠田の親族は、不貞行為が事実無根であると断言した上で、篠田がAさんから不貞行為を示唆する録音音声やLINEを公にすると脅迫され、離婚の条件として慰謝料8000万円の支払いを要求されていたと証言。さらに、日頃から夫婦喧嘩になるとAさんは篠田の様子をスマホで動画撮影し始め、「おまえ、これ流されたら困るよな?」と脅したり、Aとその両親、篠田の4人のLINEグループで篠田が3人から非難されたりと、Aさんからモラハラ行為を受けていたとも証言している。
「週刊女性」に掲載された、先月にAさんから第三者を通じて篠田に送りつけられたというメールの文面には、次のように書かれている。
<⑧慰謝料8000万円
頭金2000万円で、残りは分割8年とする。
僕は不倫された上に親権もないということに加え、不倫を認めている録音や生理管理アプリの記録他、○○とのLINE(芸能人数名も出ている)ものを墓場まで持っていき、麻里子の芸能活動やママ事業を守るわけですから、この件が公になった際麻里子が与える影響や将来得られる収入、周りからの信頼を考えても打倒な金額だとは思います>(原文ママ)
長女の親権を放棄するとしつつ、慰謝料8000万円の支払いについてかなり細かく指定しているところに、Aさんのおカネへの強い執着がうかがえるが、前出・記者はいう。
「慰謝料とは名ばかりで、特に『芸能人の名前が出ているLINEを墓場まで持っていく』という、不貞行為とは無関係の情報を提示するくだりからも、『悪質な示談金要求』といえる内容。記事によれば、Aさん側からは『双方弁護士を通さずに』という条件が付けられた上でこうした要求が行われ、篠田がそれを突っぱねるたび、記事が配信されたり、音声が暴露されたりという展開が続いたということです」
データを拡散させていたAさんの「知人」たち
「週刊女性」記事内で篠田の親族は、「麻里子は完全に“暴露されたくなければ金を払え”という脅迫だと感じた」と語っているが、山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士はいう。
「報道が真実なら、お互い弁護士が代理人に就任しているのに、こういった“弁護士飛ばし”の交渉は絶対にやめてもらいたいところです。相手方(弁護士を飛ばして提案がされる側)としては、直接、本人と接触したり話をしたくないからこそ弁護士を代理人としているのであり、それにもかかわらずこういったことがされると、相手方としては精神的な苦痛を受けます。
ところで、篠田さんサイドは『脅迫と感じた』とのことですが、上記の通り、代理人を通さない示談・和解の提示は、恐怖を感じることは間違いありません。なお、金額が8000万円という金額については、不倫の報道がされる『前』ならば、篠田さんの名声・名誉などを考えれば、高額過ぎるということもないかもしれません。しかし、報道された『後』ならば、すでに世間に知られていることについて『墓場までもっていく』という論理則はなりたちません。つまり、夫側にとって『沈黙という譲歩』と『慰謝料』がリンクしません。
とすると、もし篠田さんにとって『恐怖』という状況をつくるため、すなわちあえて弁護士を飛ばして直接連絡することで恐怖を与えるためにメールをしたという意思があるならば、法律上の『脅迫』になりかねません(言い換えると、『これをして欲しくなかったらカネ払え』だけでは脅迫にはならず、あくまで、本人が『恐怖』と感じるような言い方が脅迫になるのです)。離婚裁判の帰趨にはほぼ無関係ですが、また、一つの争点を生み出すことになるでしょうね」
さらに、この状況においてAさんの知人のスポークスマンとなっていた各メディアが一向に反論を行わない状況も見逃せない。
「不貞行為を否定する報道が出て、これまで篠田の不貞行為を大々的に報じていた『文春』『新潮』をはじめとするメディアが反論してもおかしくはない。しかし、マスコミ業界内からも『Aさんの知人は無断でデータの拡散を続けている』『不貞行為の決定的な証拠があるといいながら一向に出さない』といった不満の声も出始めている。8000万円の要求に関しても、下手に報じるとメディアがAさんによる脅迫行為に加担することになりかねないだけに、誰もAさんの反論には手を貸せなくなっている」(前出・記者)
同記者によれば、Aさんの代わりにデータ拡散を行っていた人物は「複数人、確認されている」という。篠田の疑惑は誰のどんな思惑によって暴露・拡散されているのだろうか。
(文=編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表)