体内の酸素が不足してしまう「酸欠」と聞いてどんなことが思い浮かびますか?
海で溺れた時、あるいは密室に閉じ込められた時…でもそれだけではありません。今、日常生活の中で、しらずしらずのうちに酸欠になって、体調を崩している人が増えているのです。
『弱ったカラダが1分でよくなる!』(今野清志/著、日本文芸社/刊)は、「運動不足」「ねこ背」など、日常の悪習慣によって呼吸が知らず知らずの間に浅くなってしまい、結果酸欠になってしまう危険性を指摘。それによって引き起こされる様々な体の不調と、対処法を解説しています。
今回は、本書の中から、いつの間にか弱く浅くなってしまっている呼吸を強化するトレーニングを紹介します。「呼吸の浅さ」に心当たりのある方は、試してみてください。
■「腹式呼吸」と「胸式呼吸」どちらがいいか?
呼吸を深く、強くするためにまず心がけるべきことは、「肺を全部使う」という点です。
肺というのは、呼吸によってかなり大きく伸縮します。少し大げさに、胸の上や脇、背中の方まで肺をふくらませるよう意識して呼吸すると、自然に深い呼吸が身につきます。
深い呼吸ができているかどうかの目安は、「横隔膜が大きく上下しているか」。
肺にたっぷり空気が入ると横隔膜が押し下げられ、それが内臓を押すためにお腹が膨らみます。この一連の動きを意識して呼吸してみましょう。
■ペットボトル1本で「呼吸力」がアップする
また、空になったペットボトルを使って呼吸する力を強化する方法もあります。
1.空になった500mlのペットボトルの底に、適度に間隔をあけて直径1.5mm~2mmほどの穴を3つ空けます。
2.飲み口をくわえて、鼻から大きく息を吸い込んだら、6秒以上かけて、ゆっくり口から吐き出します。最初はこれを10回、慣れてきたら回数を増やしていきます(10回がきつかったら、無理のない回数から始めましょう)。
このトレーニングによって、深い呼吸が身につくだけでなく、呼吸のなかから効率よく酸素を取り込めるようになるといいます。これが楽にできるようになったら、ペットボトルの穴を3個から2個に、1つ減らしていき、さらなる呼吸力アップを目指しましょう。